2020.02.13

ビックカメラのシステム部が巻き起こす、WeWorkでの最速かつ破壊的なイノベーション

MEMBER INTERVIEW働き方改善イノベーション創出コミュニティ形成

今回お話を伺ったのは、株式会社ビックカメラのシステム部 企画グループ/イノベーショングループの深川純也さんと木村聡彦さんのお二人です。

同社はシステム部の変革を目的に、2018年8月に WeWork ギンザシックスに入居し、サテライトオフィスとして活用しています。WeWork (ウィーワーク) に集まるさまざまな先進技術と接点をつくり、得たものを本社に持ち帰ることで新風を吹き込んでいます。具体的な変化などについて、伺いました。

このままでは「井の中の蛙」。大海を知る勇気と決意

—— WeWork に入居した経緯を教えてください

深川氏(以下、敬称略):WeWork 丸の内北口を見学した私の上司に当たるシステム部長兼執行役員から「面白そうだから入居を検討しよう」と言われ、私たち二人も見学することになりました。 WeWork のような環境で働けることはかなり魅力的だったので、見学した日のうちに稟議書をまとめ、翌朝には専務決裁まで通しました。今振り返るとほとんど力技でした。

システム部 企画グループ/イノベーショングループの深川純也さん(左)

木村氏(以下、敬称略):当時は、システム部としてこれからの3ヵ年をどのように活動していくべきか模索していた最中でした。今後、当社がイノベーティブな活動を展開していかなければならない中、システム部の負うところは大きいと考えていましたが、自らのリソースや情報だけでは、十分とは言えない印象がありました。

WeWork を見学し、入居メンバーが形成しているコミュニティに触れて、「ここまでの交流、そして知識が手に入り、かつコラボレーションが生まれそうな場は他にはない」と感じました。変わろうとしている当社のシステム部にとって、最高のタイミングだったと思います。

——具体的にシステム部にはどのような課題があったのでしょうか

深川:私はかつてSI企業に在籍し、2年前にビックカメラに中途入社しました。当時、当社のIT環境の導入は受け身となっていて、先進技術との接点が少なく、社内のデジタル化が進んでいないことが大きな課題でした。

木村:システム部の拠点は、本部ビルとは別の場所にありますが、システムに関する案件や要望などは本部にある企画グループに集約されています。コミュニティが自分たちだけの部門で完結され、他部門との交流も少ないのが実状でした。

深川:システム部は80名くらいの部隊ですが、構成メンバーは、例えば店頭販売員として採用されて異動してきた者などの混成部隊で、一定期間でまた異動で入れ替わりがあります。新任者は状況が分からないため、それまでのシステムやフローを受け継ぎがちです。

また、会社の風土もあり、私のような中途採用で入社した人材は少なく、外の環境を知らないのも大きな特徴でした。この状況が続けば、月日が経つにつれて”ゆでガエル状態”が深刻になっていくことが予想できました。勇気を持って外部からの知見も積極的に入れながら変革していきたい——。それは同時に中途入社した私に課せられたミッションでもありました。

自社アクセラレータープログラムの告知をWeWorkで
大日本印刷やGBSとのコラボレーションを実現

——入居から約1年半。これまでの具体的な活動・効果について教えてください

深川:代表的なところでは「ビックカメラアクセラレータープログラム」でしょうか。当社の経営資源を共有しながら他企業との共創・協業を模索するプロジェクトとして数年前から始動しており、2019年度で第4期プログラムとなります。

これまでは他社のプラットフォームの活用、インターネット等で告知を行っていましたが、今回からよりオープンに活動を実施したい、との思いから WeWork でも説明会を大々的に開催することに致しました。

木村:第1回説明会は、2019年5月15日、 WeWork メトロポリタンプラザビルで開催しました。参加者100名を超えるイベントになりました。本部が近いこともあり、役員を含めた社内の人間にも大勢出席してもらい、私たちの活動を見てもらいました。

システム部 企画グループ/イノベーショングループの木村聡彦さん

——アクセラレータープログラムを WeWork で実施した効果は?

深川: WeWork に入居する企業にもご参加いただき、結果的に企業からの提案件数は59件に上りました。それらの提案を現在選考中です。

具体例としては大日本印刷様と意気投合し検討を進めた、スタートアップのFULLLIFEさんと同社が保有する『溶けない!?アイス』での店頭プロモーションなど、提案から実証実験までを非常に短い期間で実施するなど、WeWorkならではのスピードの案件も生まれました。

また、装着ロボット機器を開発するドイツのスタートアップGBS様とはパワースーツCray Xを使った物流関係のPoCも進めています。現在弊社の物流センターに試験導入を行い、導入効果の測定を実施しています。

もちろん、これまで1期から3期まで実施してきたアクセラレータープログラムから生まれたアイデアなどについても、他企業との協業に関心を持っている社員が本社に大勢いますから、商談ベースでお会いしてきた入居企業との引き合わせも定期的に行っています。

WeWorkでの商談数100件以上
案件化したプロジェクトは約20件

——他にも入居メンバーとの直接的なコラボレーションは生まれていますか?

深川:ビックカメラには酒販部門のグループ会社があり、ソムリエがいたり、店舗の酒販責任者がワインの蔵元まで買い付けにいったりと力を入れています。そこで阪急百貨店様と WeWork で知り合い、ワインを持ち込めるお店やワインイベントの検索サイト「Winomy」(ワイノミ)と当社の酒販部門とでコラボすることになりました。

さらに、静岡市とのご縁がきっかけとなり、当社グループ会社のコジマと「地方創生の推進に向けた包括連携協定」を締結しました。ビックカメラグループが自治体と本協定を締結するのは初めてのことです。2019年4月25日にはコジマ代表取締役会長兼社長の木村と静岡市の田辺市長と記者会見を行っています。

——きっかけは WeWork でのちょっとした名刺交換だったそうですね

深川:はい。静岡市の松木様たちの名刺に、現在の静岡市清水区出身の漫画家・さくらももこさんのイラストが入っていたことから話が盛り上がり、他にも静岡市に本社を置く企業様との関係が深いことを知りました。

コジマは地域密着をテーマとしています。コジマで商品として取り扱っているトイズなどの商材を通してファミリー層へのアプローチなどができると考え、そこからトントン拍子で今回の包括連携の話が進んでいったのです。

——自治体との協定の話などは本来のシステム部の仕事の範囲を超えています。社内からはどんな反応がありましたか。

木村:特にクレームのようなものはなく、逆に感謝されました。ただ、どうしてこのような話がスピーディーに成立させられたのか不思議なようで、その度に「 WeWork 効果」を説明しています。

これまでに商談ベースでの出会いは100件以上、そして実際に案件化したプロジェクトは約20件あります。WeWork だと、一度お仕事をした方からご紹介を受けることも多々あります。信頼できる人からの紹介だと仕事のクオリティが高いので、このような繋がりは貴重に感じます。

新しいシステムやソリューションと出合い
働き方改革を実現!

——システム部の“本業”に近いところでは、どのような効果が生まれていますか

木村:新しいシステムやソリューションを知り、選定・検討する機会を WeWork での活動から得ています。実際に WeWork での出合いをきっかけに導入を進めることになったクラウドビデオ会議システムは、すでに当社の情報伝達の仕組みを変えつつあり、さらには働き方改革にもつながっています。

これまでビックカメラでは、各部署が実施する研修や対外的な打ち合わせはオフラインで行っていましたが、導入を機にオンラインでの参加も可能にしました。各部署のリアクションも非常に良く、働き方の改善に繋がっていると感じます。今後は店長が集まる全体会議などにも使用し社内導入を加速させていきます。

WeWork に入居せずに、本社のみで改革を進めていたら、変化のスピードはもっと遅かったと思います。 WeWorkのコミュニティに顔を出せば、先進的な技術やサービスと出合え、さらに提供者と直接会話もできます。この効果は絶大だと思います。

——最後に、今後の展望を教えてください

深川:私たちはシステム部として入居し、新たなソリューションの検討、導入だけでなく、アクセラレータプログラムやコラボレーションといった新規案件の検討を平行で実施しています。WeWork も拠点の拡大を続けており、常に新しい人々が入居されていますので常に新たな発見、出会いがあります。今の勢いを止める事なく引き続き推進したいですね。

——本部からの反応でいうと、入居に際して「いつまでにこれだけの結果を出してほしい」というようなKPIを問われていませんか

深川:入居の際にかけてもらった言葉は、「失敗を恐れずに頑張れ」、その一言のみでした。入居の目的として、新規事業創出など明確なビジョンがあったわけではありません。今でも強く意識しているのですが、ずっと会社の中だけで働いてきた人たちに対し「こういう世界がある」「外には新しいものをつながるきっかけがある」ということを、私たちの WeWorkでも活動と成果を通して伝えられるかどうかが肝心だと思っています。

システムだけでは大きな変革を成し遂げることはできません。本来的にシステムは工数を生むだけのものであり、本質として大事なのは「人」なのです。今後も、 WeWork で人と人との交流を重視したいと考えています。

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