公開日:2023.02.20|更新日:2023.07.12

企業文化を醸成し、より強いサービスを 株式会社DROBEが WeWork で実現した組織づくり

会社の成長を意識する働き方が、サービスを強くする

どこに住んでも働ける。アパレル業界に新しい働き方を

欲しかったのは、みんなで集まり会社としてまとまれる場

WeWork だから実現できる「緊張しない」オフィス

いるだけで自然にコミュニケーションが生まれる WeWork

WeWork でチームを強化し、さらなる成長を目指す

プロのスタイリストとAIが協働して選んだ服を自宅へ届けるパーソナルスタイリングサービス「DROBE」の開発・提供を行っている株式会社DROBEは、2022年7月より WeWork 日比谷FORT TOWER の専用オフィスを利用されています。

同社は2019年のサービス開始から3年で会員数15万人を突破、2022年11月には総額10.6億円の資金調達をシリーズBラウンドにて完了するなど、急成長を遂げています。

これまでのファッション小売やECの常識を超越する「BEYOND RETAIL」の実現を目指し、さらなる成長を追求する同社のCEO 山敷 守氏とHRリード/広報の阿久澤 栄里子氏より、WeWork を選んだ理由、WeWork へ移転して得た効果、そしてこれからのビジネスの展望について伺いました。

── 昨年夏に WeWork 日比谷FORT TOWER へ移転されましたが、WeWork をお使いになっていかがですか?

山敷:とても満足しています。WeWork は雰囲気がいいし、まわりの人も元気に働いているので励まされて自分も楽しく働けるという声が多いです。こちらに移転して良かったと、私もメンバーもそう感じています。

山敷氏

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── ありがとうございます。御社のビジネスについてお伺いできますか?

山敷:広く表現すると小売やアパレルと言えると思いますが、より狭くする場合はパーソナルスタイリングサービスと呼んでいます。おかげさまで会員数は15万名を超え、事業が始まって3年で認知度も上がり、より多くの方に選んでいただいています。これからもっと伸びると考えています。

会社の成長を意識する働き方が、サービスを強くする

── 御社の強みは何でしょうか?

山敷:一言で表すなら、プロダクト・エクセキューション力ですね。私たちは、商品も強ければ、テクノロジーも強い。物流、カスタマーサポート、スタイリングもすべてがきちんと強いのです。強いだけでなく、それらすべてが一貫したサービスに落とし込まれています。私はこれを「プロダクト・エクセキューション力」と呼んでいます。
服のパーソナルスタイリングサービスという弊社のビジネスと似たサービスは2015年くらいから多く存在しており、商品は強いがテクノロジーやAIのレベルが伴っていないとか、商品やスタイリングのレベルが高くないといったサービスは次々と終了しています。DROBEにはさまざまなチームがありますが、一貫してひとつのサービスを作っているところが、結果として私たちの強みになっていると言えます。

阿久澤:社員数35名の組織で、小さいものも入れると全部で14チームあります。兼任も多く、ひとつのチームにつき 2名から10名程度が所属しています。物流は1、2名で担当しており、発送などの実務は本厚木にある倉庫の作業員の方々にお願いし、社内ではDROBEのプロダクト全体を見る担当者と、カスタマーサポートの担当者がそれぞれ分担しています。お客様からの問い合わせで倉庫対応が必要であればカスタマーサポートの担当者が担い、ビジネス全体を見て倉庫のコストを抑えたいといった場合ならプロダクト担当者が考えるなど、社員全員が連携しながら多岐にわたる業務にあたっています。
私自身の主な業務は人事ですが、広報にもかかわっています。採用やPRに役立てたいと思い、創業3周年のイベントでは記念ムービーの制作や不用品回収キャンペーン、ノベルティ制作などを他のチームのメンバーと話し合いながら実現しました。

阿久澤氏

3分でわかる WeWork

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── 会社という組織は一般的に縦割りで、兼任といっても一部だけという場合が多いと思います。

阿久澤:弊社では、通常業務で兼務しているメンバーと、横断プロジェクトとしてかかわっているメンバーがいます。CX(お客様体験向上)プロジェクトチームでは、カスタマーサポートチームとスタイリストチームの有志が集まり、「誕生日にクーポンをプレゼントする」とか「過去の購入品と合わせたコーディネート提案をスタイリストがLINEで送る」といったことをプロジェクトにして半年単位で動いています。

── 当初からそういう組織を作ろうとお考えだったのでしょうか?

山敷:組織というよりは、個人の働き方がそうあってほしいと願ってきました。「自分の業務」や「自分のチーム」だけでなく「会社の成長」を意識できる働き方にしたいと常に考えています。「私がかかわっているのはこのチームだから」でなく「これは会社の成長に必要だから私も」という働き方ですね。阿久澤さんの主な業務は採用ですが、そこには人事、労務、企業文化の醸成、広報などもかかわってきます。「ここからは私の仕事じゃないから」というのを設けない働き方を、みんなに意識してもらいたいと考えています。業務の関係で他部署との接点があまりない部署もありますが、「このチームだけ」という人はいないのではないでしょうか。

── 35名全員がそのような働き方をされていますか?

阿久澤:スタートアップは、急にビジネスモデルが変わったり、ピボットしたりする可能性があるため、採用活動の初めから「枠にはまらず何でもできそうか」「バイタリティがありそうか」を注意して見ています。「これだけやりたいです」でなく「会社という目線に立って、できることをどんどんやっていきたい」という意思がある人とマッチングしているので、入社後も自然とそういう働き方になっていると感じます。
フルリモートワークになってからは、今までよりも意識してコラボレーションしないと、文字どおり自分の仕事だけに閉じてしまい楽しくないだろうなという危機感が生まれたため、ここ1年ほどは、みんなで一緒にやる横断プロジェクトをあえて増やしています。

山敷:もともとリモートワークは少しずつ取り入れており、2020年4月にフルリモートワークへ切り替えました。ただ、1年くらい経つと、ひとつの業務・ひとつのチームに閉じてしまい、疲れを感じてしまう人も出てきたことから、「オフィスで働いていたときのままのチーム構成や働き方ではいけないんだ」ということを強く意識するようになりましたね。

どこに住んでも働ける。アパレル業界に新しい働き方を

── フルリモートワークとは、アパレル業界の働き方に新しい道を示していますね。

山敷:その点は、とても意識しています。残念ながら、アパレル業界では、配偶者の転勤で地方に行くから退職せざるを得ないとか、子どもが産まれたけれど保育園との両立ができないから仕事を辞めるという方が少なくありません。そこで私たちがフルリモートワークという働き方を導入する意義は社会的に大きく、店舗業務では難しい働き方もオンラインサービスなら可能であるということを示していきたいと考えています。多様な背景をもつ人を受け入れられるのがリモートワークの良さなので、企業としてのチャレンジがあったとしても会社としてなんとかしていこうと考えています。

阿久澤:地方在住で、これから正社員として入社予定の人がいます。出社することが前提だったらお互い悩んでいたかもしれませんが、月に一回くらいは顔合わせをしましょうという感じで話が進んでいます。
私自身も、2022年4月に育休から復帰しました。弊社はフルフレックス制なので、出社と在宅勤務を調整すればフルタイムで働けます。小さな子どもを育てながら働くスタイリストも多く、14時25分まで仕事をして14時半に保育園へお迎えに行くなど、店舗での仕事だったら不可能だった働き方が可能になっています。
ファッションを仕事にしている人はファッションが大好きなので、働くことそのものが自分自身にとってとても楽しい、喜びの時間です。それがパソコン一台で可能になるというのは、本人の自己実現にもつながります。

山敷:インターネットやテクノロジー業界では当たり前の働き方であってもアパレル業界では新しいので、それだけで採用活動が強化され、高い競争力につながっていると思います。良い人に来てもらえて、ウィンウィンになっていますね。

欲しかったのは、みんなで集まり会社としてまとまれる場

── 以前は一般賃貸オフィスにいらっしゃいましたが、オフィス移転の必要性はあったのでしょうか?

山敷:資金調達の前だったので、たしかに、オフィスのコストを下げたいという話は出ていましたが、すぐに移転しなければいけないという状況ではありませんでした。オフィスにかかるコストは物流やマーケティングに比べてそれほど大きくなかったため、コストカットにおけるプライオリティは高くなかったのです。どちらかと言うと組織に対する課題感があったので、みんなで集まれる場をもちたいという考えが強かったですね。

阿久澤:オフィス移転の案は耳にしていたものの、1年くらい止まっていました。オフィスのコストを下げるならシェアオフィスかなとは思っていましたが、シェアオフィスにしたら、みんなが集まれる場がなくなってしまうのではないかという不安があり、なかなか具体的な動きにならなかったのです。
一方で、創業から3年が経った2022年の春、創業期からの主要メンバーがそれぞれ次のチャレンジへ移っていったこともあり、「もっと会社としてのまとまりを考えなければ」という動きにシフトしました。
みんなが集まることができて、会社としてまとまることができる場はどうやったら作れるんだろう? と考えながらいろいろなオフィススペースを内覧し、約2か月で WeWork への移転を決めました。

WeWork だから実現できる「緊張しない」オフィス

── WeWork への移転の決め手は何でしたか?

阿久澤:WeWork KDX 虎ノ門1丁目 や渋谷のシェアオフィスなどを、社員にスマートフォンでライブ配信しながら内覧しました。立地なら渋谷のほうが良いという声もありましたが、共有スペースの開放感と雰囲気の圧倒的な良さから WeWork 日比谷FORT TOWER に決めました。
サンプル品が置けるスペースの広さ、立地、そして雰囲気が評価のポイントでした。正直なところ、他のオフィスのほうがスペースが広く、そこでは15席ほど用意できました。しかし同時に「人と人が交流する場になってほしい」という思いも強かったのです。
オフィスという狭い空間にみんなでいると、緊張感がありますよね。「ランチに行くけれど、声をかけないとだめかな?」とか「先に帰るけれど集中しているところに声をかけてもいいかな?」といったことを私自身はとても気になってしまうのですが、WeWork だと自分が好きなところで座ったり立ったりしながら仕事して、ちょっと声をかけるといったカジュアルなコミュニケーションがしやすいのではないかと考えたのです。「オフィスは緊張するから家で仕事しよう」とならず、WeWork ならふらっと行って同じ会社の人がいたら声をかけて、自然にランチに連れ立つという光景が同時多発的にいろいろなところで生まれるだろう、そうしたら会社の雰囲気が大きく変わるだろうと思いました。それが一番生まれそうだったのが、WeWork 日比谷FORT TOWER でした。

山敷:10を超えるチームがあり、スタイリストもエンジニアも物流も、全員の働き方が異なっています。スタイリストは接客があるので夜や週末も働きますし、エンジニアは対応が深夜まで必要だったりして、働く時間帯や休みのタイミングが当然ながら違います。全員が定時で「お疲れさまでした!」となる会社でないので、緊張感が生まれやすい組織構造だということもあるでしょう。

阿久澤:隣の席の人がどのような仕事をしているかわからない、出社してもひとりで仕事して帰るだけ、警備システムの設定方法がわからないといった小さく見えることも、出社に対する心理的ハードルになります。WeWork には「こうあるべき」がなく、みんな思い思いの働き方をしているので、自分もすっと入っていけます。いつ訪れてもコミュニティチームのみなさんが明るく気持ちよく接してくださるので、出社へのモチベーションも上がりますね。

いるだけで自然にコミュニケーションが生まれる WeWork

── WeWork への移転をきっかけとした働き方の変化などはありますか?

阿久澤:今はオフィスにだれかしらが必ずいるので、それがとても良い効果を生んでいます。以前は、人事担当者として私が号令をかけたりルールを作ったりして出社させよう、ランチに行かせようとしていましたが、現在では、チームごとに集まる動きが活発になり、場を一緒にする他のチームの人たちとも一緒にランチに出かけるなど自然と新しいコミュニケーションが生まれています。
弊社のCTOは、WeWork へ移転するまでほとんど出社していませんでしたが、移転後は週3回のペースで出社しています。また、移転してから、以前退職したエンジニアが再入社しました。彼も週3回出社し、CTOと二人で相談しながら業務にあたっています。彼の自宅には完璧にカスタマイズされた作業環境があるため、出社すると仕事がやりづらくないかと思ったのですが、本人は、出社にはそれを補ってあまりあるメリットがあると言っています。直接顔を合わせるとちょっとしたことをすぐに相談できるため、出社したほうがはかどるそうです。
WeWork では、各自が思い思い好きなところで仕事をしています。ひとり暮らしをしている社員だと、午前中は自宅で少し仕事をしてからランチがてら WeWork に来て、ここで集中して作業して帰るというサイクルができていたりしますね。やはり、ずっと自宅にひとりでいると煮詰まってしまうので。WeWork はハイブリッドワークにぴったりです。

山敷:弊社では業務委託や副業でかかわってくださる方を含めると、エンジニアは14名。業務委託の方にもゲストとして出社していただき、お互い顔を合わせる機会が増えました。WeWork だと出社の心理的ハードルが下がり、以前よりも呼びやすくなったと感じています。

── 他社の方々との交流はいかがですか?

山敷:積極的に他社の方とコミュニケーションすることはまだ少ないのですが、以前の職場の同僚やご一緒させていただいたことがある方と WeWork で再会することがあります。先日も、再会した元仕事仲間と10年ぶりに飲みに行きました。

阿久澤:私もかつての同僚と WeWork で再会し、一緒にランチへ行ったり、他の元同僚も呼んだりしています。ひとりでもそういった知り合いがいると、その人が属する会社全体に親近感を持てますし、同じ WeWork にいることで他人ではない感じがします。

WeWork でチームを強化し、さらなる成長を目指す

── これから御社はどのように成長していきますか?

山敷:今年はB to B to Cと呼ばれるアライアンス事業を始める予定です。大手アパレルブランドさんと、パーソナルコマースというサービスモデルで協業させていただきます。創業期からあたためていたアイデアで、ようやくその地盤が整ってきました。ゆくゆくは取り扱いをメンズやキッズまで広げたいとは考えていますが、まずは国内で5兆円規模の婦人服市場にしっかりアプローチして新しい買い方を広げていきたいです。現在はミドルプライスですが、こちらも幅を広げていきたいですね。

阿久澤:採用を進めたいですね。これまではずっと同じくらいの規模でやってきましたが、今年は新規事業が始まるので40名、50名と増えると思います。
WeWork に移転して、みんなが仲良く、お互いの顔を知りながら仕事を進められる環境になり、私たちの企業文化が醸成できました。もし一年前の状態のまま新しい人が10名単位で入社してきたら、不安になる人が多かったと思います。けれども今は、だれかが入社すると自然に誘いあって食事へ行っています。入社のたびにコミュニケーションが生まれ、そこで層が厚くなり、しっかりと密度を保ったまま大きいチームになってきています。このように、自分たちがお互いのことをきちんとわかっている状況で新しい人を迎えられることには大きな意味があります。

── WeWork のサービスで気に入っていただいているものは何ですか?

山敷:ビールですね。社内や取引先の人と軽くお酒を楽しめる場があるのは、心理的にとても楽です。家庭がある人も参加しやすいし、飲み会や会食をセッティングする必要がないので負担が減りました。

阿久澤:コミュニティチームがとにかく頼もしいです。その名のとおり「コミュニティ」を作ってくれていると日々、感じています。入居日にお菓子で歓迎してもらったり、こちらが名のらなくても名前を呼び知っている人として接してくれたりするのが、とても心地よいです。想像以上のホスピタリティで、WeWork が自分のホームだと感じられます。資金調達記念パーティーでも、コミュニティチームが弊社の社員とゲストをどんどんつないでくれて安心感がありました。

山敷:総務やファシリティ担当者は、概して「片付けてください」など注意する立場にならないといけないことが多いですが、弊社の社員は「コミュニティチームにはいつも良くしてもらっているのに散らかしたらいけない」と考え、自分を律するようになっています。私たちはコミュニティチームに大きな信頼を置いています。

阿久澤:コミュニティチームのみなさんが仲良さそうなのも、とても良いですね。WeWork の象徴はコミュニティチームとビール。この二つは、他では得られない福利厚生だと思います。

── 今後、WeWork でやってみたいことはありますか?

山敷:先日の資金調達記念パーティーで、将来私たちのお客様になりうる方も WeWork に多くいらっしゃることを知り、WeWork は私たちのサービスや会社を知っていただける場として有益だと改めて認識しました。弊社ではエンジニアやスタイリスト、物流など職種の幅が広いことが特徴なので、採用面でも WeWork 内のコラボレーションが実現できると嬉しいです。

阿久澤:WeWork 内ではよく技術系のイベントが開催されていますが、弊社のエンジニアも他社の同業者と交流できたらいいなと思っています。登壇するとなるとハードルが高いですが、WeWork のあたたかい雰囲気の中で社内から少し広げて自分の話を聞いてもらうような機会が実現できると良いですね。

* 本記事は2023年1月に実施したインタビューを元に作成しています

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