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公開日:2020.10.23 | 更新日:2021.03.16

テレワークを円滑に進めるために知っておきたいオンラインコミュニケーションの6つのコツ

ナレッジ働き方改善

多くの企業で、テレワークなどの導入が進む現在、オンラインによるやりとりをよりスムーズに進めるための工夫が必要となっています。しかし、従来のオフィスワークと勝手が異なり、慣れない部分も多くあるのが現状です。

本記事では、テレワーク導入に伴うオンライン上での業務で抱えやすい課題や、オンラインでのコミュニケーションのコツをご紹介します。オフィスワークとの違いを確認し、業務の効率化を図りましょう。

オンラインコミュニケーションの課題

新型コロナウイルスの感染防止対策として、在宅勤務やモバイルワークといった働き方を可能としたリモートワークが広がりました。東京都が2020年5月に発表した「テレワーク導入率緊急調査結果」によると、従業員30名以上の都内企業において、60%近くが導入しています。

しかし、これまで顔を合わせて上司や同僚とコミュニケーションを取っていたものの、急にオンラインに移行したことで、課題が浮かび合っているのが現状です。すでにリモートワークを導入している企業で、どのような課題を抱えているかを確認しましょう。

課題① ニュアンスが伝わらない

リモートワークに切り替わったことで、細かいニュアンスを伝えきれないという課題があります。対面式のコミュニケーションでは、声のトーンや表情で読み取れる部分もあり、緊急性の高い情報や感謝の気持ちを、話者が意図した通りに伝えることが可能でした。

一方、オンラインでのコミュニケーションは、文字だけの無機質な表現が多くなることから、間違ったニュアンスで伝わらないように注意が必要です。例えば、上司から部下に対する文章が冷酷に捉えられてしまったり、チームの信頼関係に影響を及ぼしたりする可能性があります。

課題② 情報の伝え忘れ

テキスト中心のコミュニケーションを通してのやりとりは、情報の伝え忘れを招く場合があります。情報の伝達不足や抜け落ちは、従来のオフィスワークでも起こりやすい課題ですが、オンラインでのやりとりになると、より相手の理解を確認しにくくなるため、会話に対して意識を向けにくくなります。

2020年7月に参議院常任委員会調査室が発表した「テレワークの拡大と課題」において国土交通省が実施したデータによると、テレワークの導入に伴い、「上司や同僚との意思疎通が難しくなった」と回答した割合が9.7%で上位にあがりました。

課題③ 相手の心境が分からない

オンラインでのコミュニケーションは、話し相手の心境を判断しにくいという側面があります。特に、テキストだけのチャットツールは、膨大な情報をまとめて送れるメリットがある一方、受け手の反応や返信がタイムリーに行われないため、情報を受け取っているかの判断をしづらいのが難点です。

音声チャットツールを使用する場合も、相手の様子を把握しにくいことから、対面式でのコミュニケーションよりも丁寧なやりとりを行う必要があります。

テレワーク イメージ
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オンラインコミュニケーションのコツ

テレワークの導入により、働き方に大きな変化が生まれています。東京都が2020年3月に実施した「多様な働き方に関する実態調査」によると、通勤時間の削減や家族と過ごす機会を設けられるという、ワークライフバランスに関するメリットを従業員が得られたと回答しました。

しかし、オンライン上でコミュニケーションを取る際に発生するさまざまな課題に対して、適切な対応を進めなければなりません。テキストツールや音声だけのオンラインチャットを用いる場合、正確な意思疎通を行うために、従業員や会社全体で工夫を必要とします。

コツ① 作業の進捗報告を怠らない

オンラインでコミュニケーションを行う際には、従業員が上司に対して、作業の進捗状況をしっかりと報告するようにしましょう。

従来のオフィスワークでは、上司がそれぞれの従業員が取り組んでいる業務を把握できていました。一方、在宅勤務やモバイルワークが中心となるテレワークは、上司が見えないところでの業務となるため、従業員は自分の進捗状況や成果などを伝えることが求められます。テキストツール、音声ツールを用いたいずれのコミュニケーションでも、相手に十分な理解を与えることを目的として、対面式以上に細かな報告を心がけましょう。

コツ② 3割増しの表現で伝える

オンラインでのコミュニケーションは、対面式よりも3割増しでの表現で相手に伝えることも重要です。オフィス環境でのコミュニケーションでは、自分の気持ちや思いを伝えるために、声の抑揚に加えて身振り手振りを使うことが可能でした。

テキストのみのチャットツールでは、通常のやりとりよりも文章量を増やしたり、主語述語やキーワードを多く入れたりすることで、相手にとって印象を強く残らせるようにしましょう。また、音声チャットでも、ただ淡々と会話をするのではなく、声のトーンやボリュームを変化させることも手段となります。

コツ③ 素早くレスポンスを返す

テレワークを利用して円滑に業務を進めるためには、素早いレスポンスを心がけましょう。とくに、テキストチャットツールでは、受け手側の未読や返信の後回しなどによって、発信した側に対してリアクションが遅れてしまうのが難点です。

オフィスワークでは、重要な事柄に関しては顔を合わせて伝えることができたため、相手の反応をその場で得られていました。レスポンスが遅くなることで、コミュニケーションの摩擦や信頼性にも影響する可能性があるため、「メッセージの確認頻度の固定」や「重要なメッセージを明確にし、返信を義務づける」などのルールを設けることも必要です。

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コツ④ コミュニケーション方法や価値観を共有する

相手の様子が可視化されないオンラインでのコミュニケーションでは、連絡方法そのものや仕事の価値観を共有することも大切となります。従業員それぞれには、業務に対するペースや進め方があるため、従業員同士でよく話し合い、納得した後にテレワークを進めましょう。

また、在宅勤務をルール化する場合、従業員によっては、子育てや介護との両立も必要となることから、家庭環境の把握も必要です。さらに、テレワークへの移行が進んでいる社会ですが、ITツールの取り扱いが苦手な従業員が取り残されないように、企業で対応しなければなりません。

コツ⑤ ネガティブな内容はテキストではなく通話で伝える

例えば、従業員に対して何か指摘を行う際や、シリアスな内容を伝えるときには、テキストのみのツールを使用せず、音声チャットやWeb会議ツールを活用するのも工夫の一つです。テキストだけの無機質な文章による伝達は、送り手の感情が入らないことから、ネガティブな形で読み手に届く危険性があります。

まずは、文章を一度作成してみて、読み手側の立場を考えることが重要です。相手に少しでも不快な印象を与えてしまうと判断した場合、テキストではなく、Web会議システムを使用し、直接顔を見ながら伝えるようにしましょう。

コツ⑥ テキストだけでなく、通話・ビデオツールも使う

株式会社矢野経済研究所が2020年5月に調査した「テレワーク勤務中のITツール利用状況について」によると、Web会議システムを使用しているとの回答が79.2%に上りました。また、Web会議システムに次いで、割合として多いのがチャットツールです。

チャットツールは、時間を問わずに情報共有を行えるのがメリットですが、文章での情報伝達が苦手な従業員にとっては煩雑であることや、言葉の解釈によっては誤解を生んでしまうこともあります。また、ビデオツールでは、従業員同士のスケジュール調整を必要とするものの、従来のオフィス環境に近いやりとりでのコミュニケーションを可能とします。業務以外の生活に関する近況報告もしやすくなることから、信頼関係の構築にもつなげられやすいのが強みです。

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まとめ

新型コロナウイルスの感染対策として、企業ではテレワーク導入に伴い、オンラインでのコミュニケーションが必要となりました。対面式での会話ができなくなったことで、チャットツールや音声チャットを使用しての意思疎通が行われています。

しかし、顔が見えないことによるコミュニケーションの課題は多く、相手への伝え方を工夫したり、Web会議ツールを用いたりすることで、スムーズな情報伝達が求められます。

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参考:
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/05/12/documents/10.pdf
https://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/2020pdf/20200708042.pdf
https://www.hataraku.metro.tokyo.lg.jp/hatarakikata/telework/01_telework_tyousa.pdf
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2467

・本記事の内容は、公開日時点の情報をもとに作成しています。

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