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2020.11.19

インクルージョンとは?ダイバーシティとの違いや企業で導入する上でのポイント

ナレッジ採用強化働き方改善イノベーション創出

新型コロナウイルスの影響もあり、働き方改革が急速に進んでいる日本。古くなりつつあるレガシーシステムを変えるだけでなく、従業員一人ひとりの個性を最大限に活かすインクルージョンの考え方が重要になっています。
 
本記事では、昨今注目を浴びている、ビジネスにおけるインクルージョンの意味やダイバーシティとの違いを説明するとともに、企業でインクルージョンを導入する上でのポイントを説明します。

ビジネスにおけるインクルージョンとは?

ビジネスにおけるインクルージョンは、従業員一人ひとりの違いが尊重されるとともに、個々の能力やスキル、経験、強みが最大限に発揮される職場環境を創造することを指します。インクルージョンは英語の「Inclusion」からきており、日本語では「包括」や「包含」を意味します。

インクルージョンの考えは、もともとは教育現場を舞台に生み出されました。教育現場では、能力が低いとされる人や障がい者などを区別していた歴史があります。しかしながら、各人の違いを個性と捉え、それぞれに合った形で教育を行うインクルーシブ教育が昨今の主流となりました。

ビジネスにおいても、さまざまな背景を持つ従業員が、お互いを尊重しながら、自分の強みを最大限に活かして働くことが期待されています。しかしながら、それを実現するためには、個々の考えだけではなく、会社が環境を整えたり、それに見合った経営方針を打ち出したりする必要があります。

インクルージョンに力を入れている会社では、個々人が最大限のパフォーマンスを発揮するのに加え、チーム内の関係性も良好で、仕事に対する満足感が高くなります。昨今、さまざまな背景を持った従業員が働いていますが、個々のネガティブな面を見るのではなく、それぞれに合った働き方を推奨することで、強みを活かすことのできる環境を作ろうとする取り組みが、ビジネスにおけるインクルージョンの考えです。

人材 イメージ
Freepik

インクルージョンとダイバーシティとの違い

インクルージョンとよく比較されるものに、ダイバーシティがあります。ダイバーシティは、英単語の「Diversity」からきており、日本語では「多様性」を意味します。ダイバーシティは、年齢や性別、学歴、職歴、宗教、言語など、異なる背景を持った人々がともに働くことで、対応できる分野を増やし、競争力を高めていこうという考えです。

インクルージョンとダイバーシティは、さまざまな背景を持った人々がともに働くという点においては似ています。そのためビジネスにおいては、インクルージョンとダイバーシティが同じ意味として、もしくは併用して利用されることが度々あります。それぞれの特徴を表現するならば、以下のように分けられるでしょう。

ダイバーシティの特徴・・・ともに働くことという「働き方」

インクルージョンの特徴・・・個々の強みを活かすという「理念」

インクルージョンは、ダイバーシティの考え方だけでは改善できない昨今の問題を解決するために導入された考えともいわれています。

例えば、ダイバーシティは先述の通り、異なる背景を持った人々がともに働くことで、対応できる分野を増やし、競争力を高めていこうという考えですが、多様な人材の「違い」が、コミュニケーションに障がいを引き起こす可能性も考えられます。また、単に多様な人材を集めるだけでは、組織の利益や成果につなげることが難しいという課題もあります。

そのような状況において、インクルージョンは、ダイバーシティの進化形と考える方もいます。しかし、多くのビジネスシーンでは、ダイバーシティとしてさまざまな人材の登用を行い、さらにインクルージョンとしてひとりひとりの強みを活かすというように、両者をともに活用することで、より時代に合った働き方を実現していこうという考えが主流です。

インクルージョン イメージ
Freepik

企業がインクルージョンを取り入れるメリット

では、企業にインクルージョンとダイバーシティを取り入れることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。はじめに、企業がインクルージョンを取り入れるメリットについて紹介します。
 

メリット① 個人が尊重され、モチベーションアップにつながる

 
インクルージョンの特徴は「個」に重きが置かれていることです。従業員の違いをマイナスに捉えるのではなく、違いを受け止め、それぞれが持つ力を積極的に活かすことで、従業員の力を最大限に引き出すことにつながります。

また、個々が貴重で優秀な人材という認識のもとで仕事が進むため、個人が尊重されるのも特徴です。同僚や管理職からも信頼されていると感じながら働けるため、労働に対するモチベーションが高く、従業員が長期的に活躍してくれるのもメリットといえます。
 

メリット② 活発な意見交換や創造的なアイデアが生まれやすい

 
批判的な従業員が多い企業では、意見を述べることが徐々に困難になります。その一方で、インクルージョンを取り入れた企業では、個人の意見が大事に扱われ、活発な意見交換が行われる傾向にあります。周りが自分の意見を受け止めてくれるため、各人が積極的に自分の意見を発信するようになります。

また、意見の出しやすさは、昨今注目を集めている創造的なアイデアにもつながり、企業をよりよくするための斬新なアイデアや企業戦略が生まれやすくなるというメリットもあります。

ビジネスパーソン イメージ
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企業がダイバーシティを取り入れるメリット

次に、企業がダイバーシティを取り入れるメリットについて紹介します。
 

メリット① 優秀な人材の確保につながる

 
日本の企業では、ジェンダーや障がいに関する偏見や、国籍、宗教などにより、優秀な能力を持っていても採用されないケースがあるようです。しかし、企業で受け入れる候補者の幅を拡げることで、より多くの人材が企業の採用に応募し、結果として優秀な人材の確保につながります。

また、ダイバーシティのもとでは、さまざまな背景を持つ人々がともに働くことが推奨されているため、自分の背景に不安を抱える人材も、気持ちよく働くことができます。労働への高いモチベーションや快適な労働環境は、企業の業績アップにもつながるでしょう。
 

メリット② 市場での有利性や競争力の強化

 
類似した人材ばかりがいる企業は、安定性はありますが、多様な顧客への対応力は弱くなります。その一方で、ダイバーシティに力を入れている企業には多様な人材がいるため、対応できるフィールドが拡大します。

昨今、取引先企業からの要求は多様化してきており、従来の決まりきった方法だけでは対応できないことが増えてきています。ダイバーシティを取り入れた企業は、対応力の高さから、市場での有利性を確保しやすく、ほかの会社との違いを打ち出すことにより、高い競争力を得ることができます。

人材 イメージ
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企業がインクルージョンを取り入れる際の注意点

企業によるインクルージョンやダイバーシティには、多くのメリットがある一方で、いくつかの注意点も存在します。インクルージョンやダイバーシティに取り組む際には、これらの注意点についても理解しておく必要があります。まず、企業がインクルージョンを取り入れる際の注意点について紹介します。
 

注意点① 推進度や進捗率が目に見えにくい

 
インクルージョンは形のあるものではないため、企業においてどの程度インクルージョンが進められているかという推進度や進捗率が非常に見えにくいというデメリットがあります。見えづらさは、評価の難しさにもつながり、インクルージョンを取り入れたことで何が変わったのかについても、判断するのが難しいという面があります。

また、インクルージョンの善し悪しは、各個人によっても異なります。企業がインクルージョンを進めたと考えていても、従業員にとってはそのように感じなかった、もしくはインクルージョンなのに自分の意見を取り入れてもらえなかったと感じることも十分に考えられます。
 

注意点② 施策を考えるのに手間がかかる

 
インクルージョンは、従業員の価値観を大きく変容させる必要のある、非常に大きな働き方改革です。そのため、インクルージョンを進めるための施策は慎重に検討する必要があることに加え、従業員の考え方や姿勢を変えるためには、長期的な視野のもとで実施する必要があります。短期的に達成可能なものではないことを十分に理解しておく必要があります。

疑問 イメージ
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企業がダイバーシティを取り入れる際の注意点

次に、企業がダイバーシティを取り入れる際の注意点について紹介します。
 

注意点① チームの統制をとるのが困難になる

 
ダイバーシティによって、企業には多種多様な人材が集まりますが、習慣や宗教、価値観などが異なる従業員に対して指揮をとる必要があるため、チームとしての統制をとるのが非常に難しくなります。

特に、従業員をまとめる管理職やマネージャーの力量が重要になり、マネジメント力のない上司のもとでは、チームがバラバラになってしまうことすらありえます。企業でダイバーシティを取り入れる際には、どのように従業員をマネジメントするかについて事前に検討しておくとともに、さまざまな人材をとりまとめられる優秀な人材を確保しておく必要があります。
 

注意点② 従業員間の軋轢や対立が発生する可能性がある

 
さまざまなタイプの従業員がいる企業では、従業員とマネージャーの間だけではなく、従業員間のトラブルが発生する可能性も考えられます。個々によって効率のよい働き方や、仕事や人生への価値観などが異なるため、ともに仕事をする上でどうしても対立が発生し、軋轢を生むことがあります。

多様な人材 イメージ
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インクルージョンを導入する上でのポイント

企業でインクルージョンを導入する際には、上記で紹介したメリットや注意点について、まずはしっかりと確認した上で実施するとよいでしょう。また、インクルージョンは概念的なものが大きいため、インクルージョンを実施するといっても、従業員の捉え方は多種多様になると予想されます。

そのため、企業がなぜインクルージョンを実施する必要があるのかを明確化するとともに、どのような手段でどのようなインクルージョンを実施するのかを明確にしておくとよいでしょう。

また、インクルージョンの成果は見えにくいですが、インクルージョンの評価方法についても、ある程度は事前に決めておくことが望まれます。また、従業員の協力抜きにして企業のインクルージョンは実現できないため、従業員の思いをしっかりと確認しながら進めることを念頭に置いておくとよいでしょう。

企業のインクルージョン成功は従業員の協力が大きな鍵

多くの企業が従来の働き方から大きな転換を図ろうとしている今日、従業員個々を尊重し、最大限の力を発揮させることに焦点を置いたインクルージョンは、魅力的な考え方の1つです。しかし、インクルージョンを成功させるためには、決まりきった方法ではなく、従業員の協力のもとで、企業にあった手段で進める必要があります。


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