
公開日:2021.02.12 | 更新日:2021.03.16
従業員にとって働きがいのある会社を実現するためのポイント
労働者が会社を選ぶ際に、「福利厚生」「労働条件」「多様な働き方」といった要素が重要視されています。一方、企業側としても、日本の労働人口が減少する中で「働きがいのある会社」をどのように作っていくかが大切となりました。
本記事では、働きがいが重要である理由や、働きがいのある会社の特徴を解説します。また、従業員に働きがいを持たせるために、企業がどのような取り組みを実施するべきかもご紹介します。
働きがいのある会社の意味とは?
働きがいのある会社とは、従業員が働きやすい環境が整っていることと、業務に対するやりがいを感じられている企業を意味します。世界中で働きやすい職場をデータ化・調査している「GPTW(Great Place to Work)」によると、上司と従業員の間に信頼感が生まれ、一人ひとりのスキルが最大限に発揮できる企業が理想的であるとされています。
まず、前者の働きやすい環境とは「残業時間が少ないこと」「職場での人間関係が良好であること」「コンプライアンスが整っていること」などです。一方、後者の業務に対するやりがいとは「業務の役割が決まっていること」「達成感を得られること」「自身のスキルを活かせる」といった例が挙げられます。
日本では、ワークライフバランスの低下や人間関係のトラブルが多く、すべての企業で働きやすい環境が整っているとはいえません。また、ポテンシャルや性格などが考慮されたメンバーシップ型雇用が一般的であるため、業務に対して自身のスキルを発揮しにくいのが現状です。従業員にとって、働きがいのある企業にするためには、上記で挙げた多くの問題点を解決する必要があります。

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働きがいが重要である理由
従業員が業務や企業に対して満足するには、働きがいを与えることが大切です。働きがいは、企業にとっても、人材の動きや業績に直接的な関係があり、積極的に取り組まなければなりません。
理由① 人材流出を防げる
働きがいが重要である理由は、人材の動きに関係があるためです。働きがいのなさは、直接的に従業員の離職に関わるため、企業として人材を流出させてしまう事態に発展してしまう可能性があります。
厚生労働省が2018年に発表した「平成30年若年者雇用実態調査の概況」によると、初めて勤務した会社をやめた主な理由として「労働・休日条件が悪かった」「人間関係が良好ではなかった」「仕事が自分に合わなかった」といった理由が上位に挙がりました。人材流出を防ぐためにも、従業員に対して働きがいを感じさせることは重要です。
理由② 業績の向上につながる
また、従業員が働きがいを感じることによって、企業の業績向上につながります。厚生労働省が2014年に発表した「働きやすい・働きがいのある 職場づくりに関する調査報告書」によると、働きがいを感じている従業員のうち55%の企業で、業績が向上していると回答しました。
従業員が自社の業務に働きがいを感じることで、企業も業績アップにつながる可能性が高くなります。従業員の意向を汲み取り、スキルを活かせるような業務を準備することで、働きがいを感じる職場を目指しましょう。

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働きがいのある会社に共通する特徴
働きがいのある会社には、共通する特徴があります。従業員にとって働きやすい環境が整っていること、そして企業のビジョンや目標を共有していることが大切です。
特徴① 従業員が働きやすい環境が整っている
働きがいのある企業とは、働きやすい環境が整っている企業ともいえます。働きがいは、「働きやすい環境」と「業務に対するやりがい」から構成されており、どちらかが欠けてしまってはいけません。
働きやすい環境に改革するためには、従業員がストレスに感じない労働環境や、柔軟性のある働き方を可能にすることが大切です。テレワークを実施したり、従業員が休暇を取りやすいようにワーケーションを導入したりするなど、労働改革を進めましょう。
特徴② 従業員が企業のビジョンや目標を共有している
働きがいのある企業の特徴とは、従業員と経営陣が企業のビジョンや目標をしっかりと共有できている状態です。従業員が自社事業のビジョンを理解しているのとしていないのでは、業務に対するモチベーションがまるで変わってくるでしょう。
ただし、企業のビジョンや目標を共有するのと同時に、従業員のスキルを最大限に引き出せるように工夫することも求められます。従業員のスキルと企業の事業がマッチし、納得して働けるような環境が必要です。

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働きがいを持たせるための企業による取り組み
従業員が働きがいを感じられるようにするためには、企業全体として行動しなければなりません。働きがいを感じられてない原因を探るために、アンケートや面談機会を設けることが必要です。
また、従業員自身が業務における目標を作れるように、どのようなスキルを活かせるか、どういった仕事をしてもらうかを考えましょう。
取り組み① 従業員の働きがいに対する意識を探る
従業員に働きがいを感じてもらうためには、働きがいに対する意識を探ってみることが必要です。企業側で、業務環境や働き方に関する改革を行っても、従業員のニーズに適していなければ意味がありません。
定期的にアンケートを実施したり、上司との面談の機会を設けたりすることで、現状としてどのような不満を感じているかを調査します。そして、従業員からの調査結果をもとに、少しでも働きがいを持てるような職場環境の改善に取り組みましょう。
取り組み② 従業員に業務の目標を持たせる
また、従業員に業務の目標を持たせることも大切です。従業員が働きがいを感じていないということは、スキルを活かせていないことはもちろん、従業員が行っている業務にどのような意味があるのか、業務を達成することでどのような結果を生み出すのかを理解していない可能性があります。
働きがいを持ってもらうためには、従業員が業務のゴール地点を認識し、達成することによるやりがいを感じることが重要です。自身のスキルを活かして、どのように達成するかを考えながら業務を行える環境づくりを目指しましょう。
まとめ
働きがいのある会社とは、従業員にとって働きやすい企業であるか、やりがいを持って業務を行える環境がある企業です。従業員が働きがいを感じられていない場合、人材流出や業績ダウンにつながる可能性があります。
働きがいのある会社に変えていくためには、従業員が満足して働けるような取り組みが大切です。そのためにも、アンケートや上司との面談機会を設け、企業全体での改革を行いましょう。
参考:
https://hatarakigai.info/hatarakigai/gptw_model/
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/4-21c-jyakunenkoyou-h30_08.pdf
https://www.mhlw.go.jp/chushoukigyou_kaizen/investigation/report.pdf
・本記事の内容は、公開日時点の情報をもとに作成しています。
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