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公開日:2022.03.15 | 更新日:2022.04.04

私募債とは?種類や全体像、メリットも解説!

ナレッジ起業

スタートアップ企業や中小規模の会社における資金調達方法の1つに、私募債という方法が注目されています。しかし、どのような仕組みなのかがわからず、私募債を活用しきれていない企業も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、私募債を初めて利用する企業でもわかりやすいように、私募債の特徴やメリット・デメリットを解説します。全体像についてもまとめているので、企業の担当者の方は参考にしてみてください。

 

【目次】

  • 私募債とは
  • 私募債の種類
  • 私募債を発行するメリット
  • 私募債を発行するデメリット
  • 私募債発行から償還するまでの全体像
  • まとめ

私募債とは

私募債とは、会社が資金調達する際に発行する社債の1つです。企業のみが発行可能な債券であり、投資家に販売することで資金を調達します。限られた少数の投資家に購入を呼びかける方法で、通常の社債を発行するよりも簡易なのが特徴です。

なお、債券には額面があり、償還期限を迎えると販売した投資家に対して元金を一括で返還することが義務付けられています。このように債券は、金銭を企業に貸していることを証明する借用書の役割があります。

 

公募債との違い

一方、私募債とは別に、公募債という形で資金を調達することができます。公募債は、証券会社を通じて購入を希望する投資家を募る方法です。私募債と異なり、不特定多数の投資家に購入を促せるため、大規模な資金調達を行えるのがポイントです。

ただし、有価証券届出書の提出が必要なこと、法律で厳しく管理されていること、手数料が高い点などから、小規模の企業には適していません。また、発行後も社債の管理者を設置し、債権者の保護をする必要があります。

私募債の種類

私募債には、「少人数私募債」と「銀行引き受けの私募債」の2種類があります。それぞれの特徴について解説します。

 

少人数私募債

少人数私募債とは、50人未満の少人数に対して発行する私募債です。一般的に、発行元となる企業関係者の家族や友人、取引先など、狭い範囲の投資家に購入してもらう場合が多いです。

少人数私募債で注意しておきたいのが、発行後の所有者も50人未満にしなければならない点です。債券を購入した投資家がほかの投資家に転売しないように、転売制限の記載がある書面を交付する必要があります。

 

銀行引き受けの私募債

2つ目は、銀行引き受けの私募債です。私募債は、債券を購入する投資家を自ら探す必要がある一方で、銀行引き受けの私募債は銀行が投資家を募集してくれます。

会社が発行する私募債を銀行が買い付け、投資家に販売する手続きや保証などのサービスを提供します。なお、銀行引き受けの私募債には、保証先によって「銀行保証付私募債」と「信用保証協会保証付私募債」の2種類があります。

 

・銀行保証付私募債
銀行保証付私募債は、私募債の引受先と保証先が銀行であるものです。私募債を発行する企業の取引銀行が社債の引き受け、信用保証、事務手続きなどを一括で行います。

また、銀行側で私募債を購入する投資家を募るため、企業で準備する必要がありません。ただし、銀行が代わりに実施することから、保証費用、事務委託手数料、利息などを支払います。さらに、銀行側が設定する審査基準に通過しなければならないため、ハードルが高い点にも注意が必要です。

 

・信用保証協会保証付私募債
信用保証協会保証付私募債は、銀行と信用保証協会が共同で保証する私募債のことです。銀行保証付私募債同様に、銀行で私募債を引き受けますが、信用保証協会と銀行が保証します。銀行と信用保証協会に保証費用を支払う必要があり、コストがかかってしまう点に気を付けましょう。

私募債を発行するメリット

中小企業が資金調達する際に活用しやすい私募債ですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。私募債を活用する前に知っておきたいメリットを紹介します。

 

発行手続きが容易

私募債は、発行手続きが容易である点がメリットです。公募債の発行では、不特定多数の投資家に販売し資金を調達できますが、法律による規制があることから、手続きに時間を要します。

一方で私募債は、有価証券届出書の提出が不要であるほか、銀行を利用すれば発行手続きや債券の管理などを代行してくれます。スタートアップ企業や中小規模の企業でも取り組みやすいのが特徴です。

 

保証人や担保の準備が不要

私募債による資金調達方法は、保証人や担保を準備する必要がありません。通常、金融機関で融資を申請する際には、経営者本人と会社の信用審査や連帯保証人を立てることが求められます。

私募債であれば、金融機関の審査に通過しなかった企業でも資金を調達することができます。ただし、銀行保証付私募債や信用保証協会保証付私募債は、銀行側での審査に通過する必要がある点に注意しましょう。

 

会社の信用力を高められる

銀行保証付私募債や信用保証協会保証付私募債の発行は、各機関での審査が必要であり、すべての企業が審査に通過するとは限りません。また、少人数私募債も、企業の関係者が中心となる一方で、発行する企業の信用がなければ購入を断られてしまう可能性もあります。

このように、公募債よりもハードルが低い私募債ですが、一定の信用力を備えている必要があります。私募債での資金調達に成功することで、対外的な信用力の向上につなげられます。

私募債を発行するデメリット

私募債には多くのメリットがありますが、その一方でデメリットにも注意しなければなりません。メリットと同様に、デメリットを確認しておきましょう。

コストが高くなる可能性がある

コストがかかりにくい私募債ですが、銀行引き受けの私募債を発行すると全体的なコストが高まる場合があります。銀行引き受けの私募債では、保証費用や事務手数料、利息の支払いが必要となるため、少人数私募債よりもコストが発生します。

なるべくコストを抑えて私募債を発行したいという場合には、発行会社が手続きを行う少人数私募債がおすすめです。ただしその分、自社で管理をしなければならないため、手間が生じる点に注意しましょう。

 

償還時に一括で返済する必要がある

償還期限を迎えた私募債は、購入者に一括で元金を返還しなければなりません。また、毎月の返済が不要である一方で、一括での返済が必要であることから、十分な資金を確保しておくことも忘れないようにしましょう。

なお、私募債は、償還時に会社の業績や資金繰りが悪化した場合でもスケジュール通りに返済する義務があります。スケジュールを変更し、返済に猶予をもたせることができない点にも注意が必要です。

 

大きな資金を集めにくい

資金調達の方法のなかでも、私募債は大きな金額の資金を集めにくい点がデメリットです。少人数私募債のように、購入者が50人未満に限られていることから、一度に多額の資金調達を望むことは難しいでしょう。

私募債発行から償還するまでの全体像

私募債を発行する場合、まず社債を発行する会社が取締役会で、募集社債の総額の上限、利率の上限、払込金額の最低金額などを決定します。次に、私募債について投資家から、申し込みを受けます。このとき、取締役会で決定した内容について、投資家に通知しなければなりません。

通知後は、投資家からの社債代金について払い込みを受け、社債を発行します。なお、少人数私募債であれば、6か月以内に取得の勧誘を行った相手が50人未満であるように管理することも必要です。最後に、私募債の償還期限を迎えた際に、購入者である投資家に額面金額を返済します。

まとめ

起業したばかりの小規模企業にとって、私募債は重要な資金調達方法となります。公募債よりもハードルが低く、発行手続きが簡素であることや、保証人を準備する必要がありません。

ただし、私募債の方法次第では、コストが高くなる可能性に注意しなければなりません。運用方法を自社で検討し、計画的に資金を調達しましょう。

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・本記事の内容は、公開日時点の情報をもとに作成しています

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