
公開日:2020.08.19 | 更新日:2021.03.27
ニューノーマル時代のオフィスに求められる4つの要素とは?
昨今の社会情勢に伴い、働き方が大きく変わっています。実際、多くの企業がテレワークや在宅勤務を取り入れ始めています。こうしたほとんどの企業で、今一度、「オフィスは何のために存在するのか?」「どのような役割を果たすべきなのか?」が、考え直されているのではないでしょうか? 今回は、これからのニューノーマルにおいて、オフィスが新たな役割を果たすために、どのようにオフィスづくりをすればよいか、解説をしていきます。
【目次】
・ニューノーマル時代とは?
・ニューノーマル時代におけるオフィスの役割
・これからのオフィスに重要な4つの要素
・新・オフィスの要素① ユーザビリティ
・新・オフィスの要素② エンゲージメント創出の場
・新・オフィスの要素③ セレンディピティ創出の場
・新・オフィスの要素④ フレキシビリティ
ニューノーマル時代とは?
2020年初頭に世界で蔓延した新型コロナウイルスの影響により、私たちは大きな転換期を迎え、ニューノーマルを意識した行動が求められるようになりました。ニューノーマルとは、「New(新しい)」と「Normal(常態)」を組み合わせた言葉で、「新常態」とも呼ばれています。
感染症と向き合わなければならなくなった現代において、従来の生活様式や働き方を変えていく必要があります。ビジネスにおいても同様で、これまで当たり前であったことが通用しなくなり、時代に合わせたビジネス展開、運営をしていく必要があると考えます。
ニューノーマル時代におけるオフィスの役割
働き方が大きく変わっている現在、多くの企業がテレワークや在宅勤務を取り入れています。ジョーンズ ラング ラサール株式会社が実施した調査によると、6割近くの企業が、オフィス勤務とリモートワークを併用する方針を検討しています。
また、それに伴い、オフィスのあり方の見直しも進んでいます。実際、同調査では、8割以上の企業が、多様化する働き方に応じてオフィス環境を変えていくべきだと回答しています。
このような状況下で、ニューノーマルのオフィスに求められる役割も変わっていくと考えられます。ニューノーマル時代、オフィスには、4つの新しい役割が求められていくことでしょう。

Freepik
役割① ビジョン、ミッションの共有、経営戦略の浸透
先行きが不透明な状況だからこそ、全従業員にビジョン、ミッション、経営方針を示し、浸透させることが求められます。テレワークが中心となっても、多くの企業で、経営層からの対面での語りかけ、対話を行っていくこと、現場からのフィードバックを得ることの重要性は変わることがないでしょう。
役割② チームワークの創出
対面でもテレワークでも、効果的なコミュニケーションの前提になるのは、互いの信頼関係です。リアルなオフィスでの対面での交流、時には何気ないコミュニケーションから、信頼関係を築き、また継続的に保っていくことが重要になってきます。
役割③ 弱いつながりの創出
多くのビジネスパーソンが、在宅勤務では新しいアイデアが生まれにくい、ということを感じているのではないでしょうか? リアルなオフィスで、偶発的な出会い、交流、コミュニケーションの機会があれば、多様な気づきを得ることで、アイデアは生まれやすくなるでしょう。
役割④ 自由な働き方の選択肢として
在宅勤務には、従業員によって向き、不向きがあります。また、家で快適に働く環境が整っていない従業員もいるでしょう。このような状況だからこそ、自由な働き方の選択肢の一つとして、リアルなオフィスを持っておくことは重要になってきます。

ニューノーマル時代のオフィスに求められる4つの役割について、詳細はこちらの記事『これからのオフィスのあり方とは? 新たな4つの役割』にてご紹介しておりますので、是非ご一読ください。
これからのオフィスに重要な4つの要素
これからのオフィスが、これらの新しい役割を果たしていくために、オフィスのあり方を見直していくことが必要です。では、これからのオフィスに重要な要素とは何でしょうか? そして、どのように設計されるべきでしょうか?
以下では、ニューノーマル時代のオフィス設計を考える上で重要になる、4つの要素をご紹介します。
新・オフィスの要素① ユーザビリティ
「リモートワークが広がっても、オフィスは残したいが、利用率が低くて困っている」
「利用率が低いのに、オフィスのコストは変わらず、無駄に感じる」
このようなお悩みをお持ちの経営者、人事総務のご担当者は多いのではないでしょうか?
当然ですが、利用されてこそ、オフィスの意味があります。
在宅勤務やテレワークなど、利便性の高い働き方が広がっているからこそ、オフィスも「利用したい人にとって、利用したい」ものであることが求められます。
例えば、「家では快適な仕事環境がないので、オフィスに行きたいが、通勤に時間がかかってしまうため、なかなかオフィスに足が伸びない」「利用率が低く、一部オフィス機能、例えばドリンクや空調などに制限が設けられたことで、オフィスの快適性が下がってしまった」ということも考えられます。
ユーザビリティとは、単にオフィス自体の使いやすさのみを指すものではありません。オフィスの通いやすさ、快適さに加え、昨今の新型ウイルスの影響により、物理的、心理的安全性も求められるでしょう。
「従業員がそれぞれの自宅から通いやすいか?」「オフィスは快適に利用できるか?」「コロナ対策に不安はないか?」など、さまざまな観点で、オフィスのユーザビリティを見直してみましょう。
場合によっては、コワーキングスペース、シェアオフィスなどのフレキシブルオフィスを部分的に活用し、従業員の自宅近郊エリアに、オフィス機能を完備した複数オフィスを契約するのも賢い選択肢かもしれません。
新・オフィスの要素② エンゲージメント創出の場
「テレワークで、会社への帰属意識を感じにくい」
「在宅勤務が続き、チームメンバーと疎遠になったと感じる」
テレワーク、在宅勤務の影響で、こういった声も数多く聞かれるようになりました。
働き方が多様化した今だからこそ、企業に所属する従業員のエンゲージメントをいかに高めていくかが、非常に大切です。エンゲージメント向上のための施策は、もちろん人事制度、評価システム、福利厚生など含め、さまざまな側面から語られるべきです。その側面の一つとして、社内コミュニケーションの活性化という観点から、オフィスにもエンゲージメント向上の仕組みが求められるでしょう。
例えば、従来は一般的であった島型のオフィスレイアウトは、チームの役職や部署を必要以上に感じさせてしまうかもしれません。そういう意味では、チームのコミュニケーションを促進する、オープンなオフィス空間、フリーアドレスを前提としたフラットなオフィスレイアウトが良いでしょう。
また、リラックスして交流ができるオープンスペース、偶発的にチームメンバーとのコミュニケーションが生まれるパントリーなど、コミュニケーションが生まれるきっかけをデザインすることも併せて効果的です。
例えば、「コーヒーを淹れるついでに、近くにいる会社の同僚に話しかけた」「オープンスペースで会った同僚の悩み相談を受けた」「共用ブースで行われた会議に、途中から参加し、煮詰まっていたアイデアが前に進んだ」今までなら何気なく起こっていた、こうしたコミュニケーションの機会が、実はチームのエンゲージメント向上に繋がっていたのかもしれません。チームでのコミュニケーションを大切にしたい今だからこそ、こうしたきっかけを生む場を効果的に設計することを検討してみましょう。

新・オフィスの要素③ セレンディピティ創出の場
「テレワークになってから、新しいアイデアが生まれにくくなった」
「在宅勤務で、アイデアが煮詰まって困っている」
多くの従業員、特に新規事業創出に関わる方のほとんどが、こうした悩みをお持ちではないでしょうか?
テレワークが導入された当初は、あまり議論にならないことが多いのですが、導入後ある程度時間が経つと、テレワークでは新しいアイデアが生まれにくいといった課題を感じる人が増えてきます。
新しい気づき、アイデアを生むためには、セレンディピティ=偶発的な出会い、交流、コラボレーションの機会があることが非常に重要です。特に、テレワークや在宅勤務では、チーム内やチーム外でも決まった人とのやりとりに終始し、他部署の人とのコミュニケーションが減ります。当然、社外の人との関わりも、今までより持ちづらくなるでしょう。
こうした多様なコミュニケーションを創出するために、オフィス空間をできるだけ分断しないこと、部署の垣根を越えて人が行き来し集まる場を設置すること、さらには社外の人と協業できるようなスペースを用意することが効果的であるといえます。
そういった意味では、コワーキングスペースは、偶発的な出会い、交流、コラボレーションを生むために最適な環境と言えるでしょう。自社で上記のような環境を整えられない場合は、まずはいくつかの部署だけでも、コワーキングスペースを利用することで、セレンディピティが生まれやすい環境を確保することが可能です。
新・オフィスの要素④ フレキシビリティ
「オフィスを見直したいが、先行きが不透明で、中長期でのプランができない」
「まだ働き方が変わっている中で、これからのオフィスのあり方を決められない」
ほとんどの企業の経営者、人事総務のご担当者は、このような課題をお持ちではないでしょうか?
社会情勢の先行きが不透明、また、働き方が現在進行形で変化していく中で、オフィスのあり方もその時々で最適に変えていくことが必要です。また、それぞれの企業にとって、どのようなオフィスのあり方が最適かも仮説を立て、検証していくことが、求められるでしょう。
そういった意味で、契約の柔軟性は、これからのオフィスに必要不可欠な条件となります。外部環境を考慮しながら、その都度、働き方にあったオフィスに変化させていく。これからのオフィスは、柔軟に変化に対応できる契約形態にする、もしくは、部分的にフレキシブルオフィスを活用してくことを検討することをおすすめします。

フレキシブルオフィスならWeWork
いかがでしたでしょうか? 働き方、そしてオフィスのあり方が大きく変化している今はまさに、これからのオフィスづくりを考え直す好機といえます。
最近では、新しいオフィスのスタンダードとして、柔軟な契約形態であるフレキシブルオフィスが注目されています。フレキシブルオフィスについて、詳しくは以下の記事をご一読ください。
記事:『フレキシブルオフィスとは?これからの働き方にフィットする5つの理由』
WeWork(ウィーワーク)は、国内36拠点*でフレキシブルオフィスを運営しています。
月単位契約可能、1名〜数百名まで契約可能、お問い合わせから最短数日で入居可能、といった柔軟で迅速なオフィスソリューションをご提案しています。
また、高速インターネット、会議室、セミナールーム、電話ブース、ドリンクサービスなど、快適にテレワークを行うために必要な設備は、すべて完備しています。
これからのオフィスづくりや、オフィス運用についてご検討中の方は、是非 WeWork へお問い合わせください!
* 2020年10月時点
最終更新日:2020年10月2日
参考:
ジョーンズ ラング ラサール株式会社「withコロナ オフィス戦略のニューノーマル」および
「新型コロナウイルスによるリモートワークとオフィスに関するサーベイレポート」
・本記事の内容は、公開日時点の情報をもとに作成しています。
WeWork Japan 合同会社
東京都港区南青山 1–24-3
050-1742-2028