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2020.09.04

ワークライフバランスの実現のために、企業ができる取り組み

ナレッジ採用強化働き方改善

2000年代頃から少しずつ注目されてきた、「ワークライフバランス」という考え方。働き方改革とセットで語られることの多いワークライフバランスですが、どのような意味なのでしょうか。
 
本記事では、ワークライフバランスを普及し、さらに推進するために実践している企業の取り組みについて、データとともにお伝えします。

そもそもワークライフバランスとは?

働き方改革と合わせて、日本でも2000年代半ばあたりから、「ワークライフバランス」という言葉が注目されるようになりました。ワークライフバランスの和訳は難しいのですが、あえて日本語に直すとすれば、「仕事と暮らしの両立」ということになるでしょうか。

有給取得率(2018年のエクスペディアジャパン調査による)で見ると、日本は主要先進国で比較した場合、3年連続で最下位という結果が出ています。また、週に49時間以上働く長時間労働者の割合(データブック国際労働比較2019年)も20%程度と高く、毎年のように上位にランクインしています。「有給をなかなか取得しない」「長時間労働者の割合が多い」という観点で見た場合、日本人は、少し仕事に人生のウエイトを置きすぎている、と考えられます。

確かに、仕事は人生の大部分を占める大切な要素です。しかしながら、人は仕事をするためだけに生きているのではありません。この点を錯覚してしまうと、いわゆるワーカホリック、俗に言う仕事人間になってしまいます。

そうした日本の現状を解消するために提唱されたのが、ワークライフバランスです。日本人にとってのワークライフバランスとは、「働きすぎをやめて、自分の時間を増やす」ということであり、「残業ゼロ」や「働き方改革」などとセットで語られることも少なくありません。

これまで、朝早くから夜遅くまで休みなく働いていたのを、就業規則で決められた就業時間内で働くようになることで、自分の時間を確保でき、心のゆとりにもつながると考えられます。趣味やレクリエーションに時間を使えたり、家族と向き合う時間を増やしたりすることができます。

このように、ワークライフバランスとは、ただ単に休む時間を増やすだけでなく、健康を維持したり、心の豊かさを取り戻したりするための、新しいライフスタイルといえるのです。

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ワークライフバランスはなぜここまで注目された?

日本でワークライフバランスが注目されるようになった理由として、「家族との向き合い方」という社会的背景が考えられます。

まずは、厚生労働省が毎年度公表している「雇用均等基本調査」を見ていきましょう。

表

こちらの統計は、「1年間のうちでどれくらいの社員が育児休暇を取得しているか」ということを割合で表しています。上記の表を見ると、2008年度から2018年度まで、多少のばらつきはあるものの、女性の育休取得率が圧倒的に上回っていることが分かります。男性の取得率も、10年間で上昇傾向にあるものの、2018年度の時点で6.2%と、まだまだ低い水準にとどまっている現状がうかがえます。単純に夫婦で置き換えた場合、現状では、8割以上の夫婦で、女性の方が育休を取得していることになり、男女平等といえる状況ではありません。

このような流れの中で、企業の方も、残業を少なくしたり、育休制度を拡充することによって、男性が育児や家事に協力しやすい環境づくりに取り組んでいます。

男性がワークライフバランスを実践し、家事や育児を分担することで、女性も会社で働き続けやすくなり、男女雇用機会均等法の理念を実現しやすくなります。女性の場合、ワークライフバランスのうち、ワークの部分がないがしろにされがちですので、男性がきちんと協力することは、働く人々全員の自己実現に欠かせません。

また、いわゆるブラック企業対策の観点も無視できません。ブラック企業とは、違法な長時間労働やサービス残業などで、従業員を酷使する企業を指します。ワークライフバランスの概念を広めることは、働く側の意識を変え、仕事以外の価値観を強調することで、ブラック企業の搾取を抑止する、という意味もあるのです。


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ワークライフバランス実践に向けた企業の取り組み

ワークライフバランスは、企業側の協力がなければ実現しません。ワークライフバランス実現のために、企業が実践すべき取り組みについて見ていきましょう。

① 育児休暇

 
育児休暇の拡充も、ワークライフバランス実現のための取り組みです。育休そのものは、以前から制度として確保されていましたが、今の日本で求められているのは、「男性が育休を取りやすくする」ということであり、これだけを見ても、男性がいかに育児に参加してこなかったかが分かります。

表

上の統計は、育児休業取得後の復職率、および退職率を表したものです。表を見るかぎり、男女ともに8割以上が育休取得後に復職していますが、ここで注目したいのが、退職者の割合です。

男性では、2018年度では5%が育休取得後に退職しています。自己都合による退職も含まれていますが、中には、育休取得を理由とした不当解雇もあり、解雇を恐れるあまり、育休が取得しにくい、という職場も少なくありません。

男性が育休を積極的に取得することで、女性の負担が減り、肉体的・精神的ゆとりにもつながります。女性の職場復帰も早くなりますので、男女平等の観点から見ても、理にかなっている、ということがいえます。

ただ単に育休制度を用意するのではなく、男性が育休を積極的に取得しやすくなるように働きかけることが、企業側の務めでもあります。

② 短時間勤務制度の導入

 
子供を持った女性が職場を離れる理由のひとつに、長時間の勤務が難しくなってしまう点が挙げられます。特に、子供が幼いうちは、急な病気や学校行事などで、度々仕事を休む必要があり、休みが多いことを理由に、解雇や異動を言い渡される、というケースも少なくないようです。

このようなケースを防ぐため、企業としては、いわゆる時短勤務制度を用意し、子供が幼いうちは、1日あたり3~4時間労働を続け、育児が落ち着いたら、フルタイム勤務に切り替える、という働き方に対応する必要があります。

完全に職場を離れるよりも、時短勤務を続けた方が、本格復帰もしやすくなりますので、女性の多様な働き方をサポートする視点で考えても、大きな意味があるといえます。

③ フレックスタイム制

 
働き方改革の大きな柱ともいえるのが、フレックスタイム制です。例えば、子供の学校の都合などで、9時には出社できなくても、フレックスタイム制で、時間をずらして出勤できれば、結婚して子供がいても、戦力として働くことができます。

また、家庭のあるなしに関わらず、働く時間をコントロールできるフレックスタイム制の導入は、多様な人材を確保する、という意味でも、重要な意味を持っています。

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④ 長時間労働への対策

 
日本の労働環境で大きな問題となっているのが、長時間労働です。企業の規模に関わらず、1日8時間以上の長時間労働が常態化しているケースは決してめずらしくなく、健康状態の悪化や過労死につながってしまうケースも少なくありません。

企業側は、1日8時間労働をきっちり守る、サービス残業はゼロにする、などの、当たり前の取り組みを続けることによって、従業員のワークライフバランスが改善していくと考えられます。

⑤ テレワークの認可

 
新型コロナウイルスの感染拡大にともない、急遽取り入れることになった企業も多いのが、テレワークです。そもそも、地方や郊外に住んでいる人にとって、都心部にあるオフィスまで毎日通勤をするのは、大きなストレスとなりえます。

企業側がテレワークを積極的に導入することによって、従業員の住む場所に関係なく、どこにいても場所を選ばずに効率よく働き続けることができます。

また、在宅勤務が可能になれば、自宅で育児や介護を続けながら、自分のペースで仕事を進められるため、さらに多様な働き方が実現できます。

まとめ

世界的に見ても働きすぎな傾向がある日本人にとって、ワークライフバランスの実現は、緊急の課題です。

ワークライフバランスは個人の努力だけで実現できるものではありません。育休制度やフレックスタイム制の拡充、テレワークの定着など、企業側の継続的な努力があって、はじめてワークライフバランスの実践といえるのです。


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参考:
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/databook/2019/06/d2019_T6-03.pdf
https://welove.expedia.co.jp/press/40915/
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000136357.pdf
https://www.mhlw.go.jp/content/000553510.pdf#search=’%E3%83%AA%E3%83%A2%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AF+%E5%8E%9A%E5%8A%B4%E7%9C%81
https://www.mhlw.go.jp/content/11911000/000515057.pdf
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/71-30r/07.pdf
https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifeevent/birth/5.html
https://www.konicaminolta.jp/business/solution/ejikan/column/workforce/long-working-hours/index.html
https://www.google.com/url?q=https://stats.oecd.org/Index.aspx?DataSetCode%3DANHRS&sa=D&ust=1599018254114000&usg=AFQjCNH6196Ujgm7Qb_wZhH_xANtgqojvQ
https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/databook/2018/06/p205-206_t6-1.pdf
https://stats.oecd.org/Index.aspx?DataSetCode=ANHRS

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