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2020.09.11

オープンイノベーションの活用法とは?日本企業の成功事例をご紹介

ナレッジイノベーション創出新規事業企業交流

企業内外のアイデアや技術を活用して、新たな価値を生み出す「オープンイノベーション」が重要視されています。消費者のニーズが多様化する現代社会では、プロダクトライフサイクルが極端に短くなっており、常に新しい情報を取り入れなければなりません。

オープンイノベーションは、企業の垣根を越えた創造を可能としており、日本企業でも注目されています。メリット・デメリット、そして事例を踏まえた上で、自社でどのように活用するかを検討してみましょう。

オープンイノベーションとは?

オープンイノベーションとは、自社の研究機関や組織だけでなく、他社のアイデアや外部リソースを取り入れることです。企業間を越えたコラボレーションによって、それぞれの企業単体では作り出せないような新しい製品を生み出す戦略として、世界中で話題が高まっています。

オープンイノベーションの起源と定義

オープンイノベーションは、2000年代初頭にハーバード・ビジネススクールのヘンリー・チェスブロー氏が提唱しました。必要となる研究開発能力、技術的要素、人的資源や資金を、開かれた外部の市場から調達をし、効率的にイノベーションを目指すこととして定義されています。

つまり、これまでのように自社のみのリソースを使用した戦略ではなく、自社内外のイノベーション要素を効率的に組み合わせて、次なるイノベーションを最大化するということです。

クローズドイノベーションとの違い

オープンイノベーションの対比として、クローズドイノベーションという言葉があります。これは、外部のリソースを積極的に利用するオープンイノベーションとは異なり、自社のリソースのみでイノベーションを起こす経営戦略です。

日本企業は長い間、クローズドイノベーションに頼ってきました。企業の中でイノベーションを進められるため、競合優位性の高い技術の独占が可能となるほか、利益をすべて自社に還元できるのがメリットです。

しかし、製品開発から販売まで一貫して行うことから、膨大な時間と金銭的なコストを必要とします。さらに、世の中のトレンド情報を入手しづらいという側面もあり、日本企業でも、オープンイノベーションへの切り替えが進められているのが現状です。

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オープンイノベーションのメリット

オープンイノベーションは、自社だけでなく外部のリソースを使用するため、効率よく製品開発を行える点です。また、自社にはない新しいアイデアや技術の獲得、大幅なコストカットという面でも有効な手段となります。

① 自社にはない技術リソースの獲得

オープンイノベーションを取り入れることによって、自社にはないリソースの獲得が可能となります。これまでのクローズドイノベーションだと、すべてのプロセスに対して、自前の技術や人員を使う必要がありました。

オープンイノベーションでは、他社と共同で事業を進めていくことで、自社内だけでは生み出せないようなアイデアを創出できます。このように、新たに創出したリソースを次のイノベーションに活用し、結果として企業の成長にもつなげられるのです。

② 大幅なコスト削減

オープンイノベーションは、コストカットの面でも大きな役割を持ちます。オープンイノベーションを導入していない企業では、新しいサービスや製品を作り出すために、1からノウハウを蓄積しなければなりません。

しかし、既存の外部リソースを利用して開発を進めるアプローチをとることで、自社内で内製化をするよりも、コストを削減できます。特に、規模の小さい企業では、新たに人材を雇用するなどの必要もないため、経営バランスを図る意味でも重要な施策です。

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オープンイノベーションの課題

オープンイノベーションの導入を進める際には、慎重にならなければなりません。大きなメリットを可能とするオープンイノベーションですが、実際リスクがあるのも事実です。また、外部とコミュニケーションをとる中で、情報漏洩のリスクにも注意が必要です。

① 収益配分

オープンイノベーションにおいて注意しなければならないのが、収益の配分です。

クローズドイノベーションでは、開発から販売までのすべてのプロセスを自社で完結できるため、利益もすべて自社に還元されます。しかし、オープンイノベーションの場合、共同で開発を行う企業同士で、収益を分配しなければなりません。オープンイノベーションを提唱したヘンリー・チェスブロウ氏は、「最初にアイデアを提唱したりビジネスモデルを考案したりした者が、収益に関して優先的な権利を得るべきだ」と説きました。

この点を考慮した上で、双方が納得のいく分配割合をしなければなりません。

② アイデアや技術の漏洩リスク

オープンイノベーションを導入する際には、自社の企業秘密や技術の漏洩対策が必要です。他社とのアイデア交換や、実際に共同で事業を行う中で、自社の情報が相手企業に知れ渡ってしまう危険性があります。

そこで、オープンイノベーションで外部とのやりとりを行う場合、外部に提供する情報を慎重に選定しなければなりません。漏洩対策が十分に行われていないと、自社の柱となる技術を奪われてしまうなど、結果的に会社にとって不利益となります。


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オープンイノベーションの成功事例

これまで、オープンイノベーションを導入してこなかった企業にとって、どのように活用するかがキーポイントとなります。経営的なメリットが多いものの、適切に管理をしていないと、結果的に大きなリスクを被ってしまうためです。

まずは、他社が実践しているオープンイノベーションの事例をチェックしてみましょう。すでに導入している企業がどのように活用しているかを参考にし、自社での取り組みを検討してみてください。

・トヨタ自動車株式会社

トヨタ自動車株式会社では、2016年12月に行ったオープンイノベーションプログラム『TOYOTA NEXT』にて、5社と協業を始めています。顧客のニーズや、日本の未来で起こりゆく変化の中で、人を中心としたサービスを共同で開発し、企業として対応していくことが目的です。

トヨタ自動車株式会社のオープンイノベーションのコンセプトとして、「社会や人の課題を解決するアイデア」「実現する技術力、開発力、サービス力」「アイデアを実行する情熱」「両社の持つアセットの活用」「両社にとっての事業性」という5つの観点を重視しています。セキュリティ対策を行う企業や、車の利用機会を創出するカーシェア企業など、独自のサービスや技術力を持つ企業が選定されました。

>> トヨタ自動車株式会社について詳しくはこちら

・ソフトバンクグループ株式会社

ソフトバンクグループ株式会社は、オープンイノベーションを加速させるために、ビジネスパートナープログラム『ONE SHIP』をスタートしました。2019年に始まったばかりのプログラムですが、すでに100社以上の企業が参加をし、今後も参加数が増えていくと期待されています。

新しいサービスを始める前の段階で、他企業との情報交換やパートナー探しを行う場として提供しており、横のつながりを強めるのが目的です。さまざまな知見を持ったパートナーとアイデアを共有し、多様化する社会へ対応していくことを目指しています。

ソフトバンクグループ株式会社のWeWork活用事例については、こちらの記事をご一読ください。

>> ソフトバンクグループ株式会社について詳しくはこちら

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・株式会社日立製作所

株式会社日立製作所では、オープンイノベーションを進めるための研究拠点を設立しました。国内だけでなく、国外の大学とも連携をしており、これまでに蓄積してきた技術的なノウハウと融合し、新しい価値を創造することが目的です。

また、株式会社日立製作所の顧客協創方法論である『NEXPERIENCE』もオープンイノベーションの取り組みの1つです。2019年からは、「独創の森」と呼ばれる専用のコミュニティ施設を運用し、世界中のクライアントやパートナーとの交流が行われています。

>> 株式会社日立製作所について詳しくはこちら

・ソニー株式会社

ソニー株式会社のオープンイノベーションといえば、2014年に開始した『Sony Startup Acceleration Program』です。もともと、社内でのスタートアップの事業運営を支えるプログラムでしたが、2019年からは社外にも展開しています。

これまでに、本プログラムを通して、34件の事業アイデアの育成と、14件の事業を生み出しました。リソースが少ない小規模のスタートアップ企業でも、事業の拡大を行えるような取り組みを続けています。

>> ソニー株式会社について詳しくはこちら

・花王株式会社

花王株式会社では、自社の技術を幅広く使ってもらえるようにオープンイノベーションを活用しています。これまで、開発した技術を自社のみで使用していましたが、他分野に応用することで、新しい製品を作り出す可能性があるとし、社外への技術提供を始めました。

結果として、花王株式会社の技術を用いた美容品が次々と誕生し、オープンイノベーションによる効果を発揮しています。異なる顧客のニーズにも応えられるようになり、市場拡大という面でも大きな働きとなりました。

>> 花王株式会社について詳しくはこちら

WeWork入居企業によるオープンイノベーションの成功事例

WeWork入居メンバー インタビュー風景

・大日本印刷株式会社

大日本印刷株式会社では、これまでの事業領域をメインとしつつも、近年は、既存の事業領域にとらわれることなく、さらなるビジネスを創出していく必要に迫られていました。そこで、2018年10月に発足した情報イノベーション事業部ビジネスデザイン本部は、「本社を中心に活動しているだけでは、多種多様な企業との接触が限られる。特に共創パートナーとなりうるスタートアップとのつながりが得たい」との思いから、WeWork へ入居されています。

WeWork 入居後は、他企業との日頃のコミュニケーションや、各種イベントへの参加を積極的に行い、ビックカメラやアサヒビール、Latonaといった企業との共創プロジェクトを、短期間でスピーディに実現しています。

詳しくは、以下の記事をご一読ください。

記事:『大日本印刷が語る「WeWorkで創出するイノベーション」と「渋谷での新たな挑戦」』

WeWork入居メンバー インタビュー風景

・株式会社ビックカメラ

株式会社ビックカメラのシステム部は、「今後、イノベーティブな活動を展開していかなければならない中、自社のリソースや情報だけでは十分ではないか」という悩みを抱えていました。そこで、多様な業界業種の企業が集まる WeWork に、サテライトオフィスを開設

WeWork 入居後は、自社アクセラレータープログラムの告知・説明会を WeWork で大々的に実施し、大日本印刷やGBSなどとのコラボレーションを実現。「ここまでの交流、そして知識が手に入り、かつコラボレーションが生まれそうな場はほかにはない」。実際 WeWork に身を置いてみて、そのように感じたといいます。

詳しくは、以下の記事をご一読ください。

記事:『ビックカメラのシステム部が巻き起こす、WeWorkでの最速かつ破壊的なイノベーション』

まとめ

オープンイノベーションの導入を進めることで、自社にはないリソースを使えるようになり、新しい価値の創造が可能となります。これまで、クローズドイノベーションが主流であった日本企業でも、オープンイノベーションによって、成果を出す企業も増えました。

変化の激しい現代社会において、顧客のニーズに応え続けていくためには、常に新しいアイデアや技術を社外から取り入れることも必要といえます。

イノベーション創出で注目されるフレキシブルオフィス

WeWork(ウィーワーク)は、国内6都市*(東京、横浜、名古屋、大阪、神戸、福岡)にて、フレキシブルオフィスを運営しています。

全世界で60万人**以上のメンバーが入居し、業界・業種や企業の壁を越えたイノベーション・コラボレーションを通じ、新たなビジネスの機会を創出しています。

さまざまなメンバーが集まる WeWork では、リアル、オンラインにまたがって、多くのコミュニティ活性化の仕掛けや仕組みがあり、新しいアイデアづくり、他企業とのコラボレーション、イノベーションの促進には最適な場所であるといえるでしょう。

イノベーションを創出するフレキシブルオフィスについては、ぜひ WeWork にお問い合わせください!

* 2020年9月時点
** 2020年6月時点



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参考:
https://www8.cao.go.jp/cstp/tyousakai/seisaku/haihu07/sanko1.pdf
https://global.toyota/jp/detail/18327954
https://www.softbank.jp/biz/future_stride/entry/column/one_ship/20200331/?utm_source=feed
https://www.hitachi.co.jp/rd/open/index.html
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/technology/stories/StartDash/
https://www.kao.com/jp/kaonokao/kaonokao/003_finefiber/ff/

・本記事の内容は、公開日時点の情報をもとに作成しています。

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