
公開日:2020.09.25 | 更新日:2021.03.16
テレワーク促進に欠かせないペーパーレス化!電子化できる仕事・作業まとめ
新型コロナウイルス感染症の流行により、在宅勤務をはじめとした「テレワーク」が拡大しています。そんなテレワークの導入において、業務の効率化を図るためには、「業務のオンライン化」と「ペーパーレス化」が欠かせません。
本記事では、電子化が可能な仕事・作業についてご紹介します。テレワークにおける業務効率化の参考にしてみてください。
現代におけるペーパーレス化の必要性
働き方改革や新型コロナウイルス感染症対策によるテレワークの促進、そして紙の大量使用による森林伐採拡大の懸念など、さまざまな要因が合わさり、現代では、ペーパーレス化が推奨されています。
総務省による「平成30年通信利用動向調査」によると、クラウドサービスを利用している企業の割合は、2016年の46.9%から、2018年には58.7%まで上昇していることが分かっています。
ペーパーレス化の導入は、初期コストや準備が必要にも関わらず、これだけ多くの企業が書類保管やデータ共有を電子化し始めていることを考えると、ペーパーレス化の必要性は一目瞭然でしょう。
ペーパーレス化について、詳しくは以下の記事もご一読ください。

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電子化できる作業とは?
ペーパーレス化を促進するにあたって、電子化が可能な作業にはどのようなものがあるのでしょうか? 実際に見ていきましょう。
・契約書
法務チェックを行った上で作成・製本し、取引先に送付するという手間がかかっていた契約書。従来では、契約は紙で締結し、保管する必要があったので、ペーパーレス化が難しい文書の代表例でした。
しかし、2016年に「電子帳簿保存法」が改定されたことにより、契約書の金額に関係なく、すべての契約書の電子保存が可能になりました。
現在では、「電子契約」のサービス・ツールも多く誕生しており、契約書の電子化はもちろん、電子署名とタイムスタンプを利用して、インターネット経由で契約を締結することができます。
・請求書
契約書と同様に、従来は紙に印刷して送付していた請求書ですが、現在では、多くの企業が請求書を電子化し、Web請求を行っています。
請求書をPDFで作成し、インターネット経由で送付することにより、コスト削減や情報漏洩のリスク低減といったメリットがあります。また、電子化した請求書は、修正依頼・対応も素早く行えるので、業務の効率化にもつながります。
・会議資料
会議資料を電子化し、タブレット端末を片手に参加する会議に、「ペーパーレス会議」という名称がつくほど、会議資料のペーパーレス化には注目が集まっています。
会議といえば、資料の作成・印刷、修正点があった場合の再印刷・差し替えなど、準備に手間がかかります。そこで、会議資料を電子化することで、資料の差し替えや編集が容易にできるようになり、会議準備の軽減が可能になります。
また、会議にて膨大な資料を配布する必要がなくなるので、コピー用紙や印刷インクの削減という嬉しい効果もあるのです。これまで、経費削減のために、すべての資料を白黒コピーとしていた会社でも、電子化してしまえば、経費を気にせずに、カラーで資料を提示することが可能です。

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・営業資料
営業資料の電子化は、営業の成果と効率を向上するために有効です。
営業に必要な資料をすべてタブレット端末で管理することにより、外出先で突然先方と会うことになった場合や、資料に修正が必要になった場合に、出先からでも素早く対応できるようになります。また、インターネット環境さえあれば、クライアントのニーズに合わせて、自社の持つデータや資料をその場で提供することが、タブレット端末なら可能です。
特に、営業では、データやグラフを用いて視覚的に分かりやすいプレゼンをすることが成果につながります。営業資料を電子化することで、営業の業績向上にも期待が高まるでしょう。
・勤怠管理
これまでタイムカードや出勤簿などの紙媒体で管理することが多かった勤怠管理。「紙媒体での管理に従業員も管理する側も慣れているので、わざわざ電子化する必要はないのでは?」と思う方も多いでしょう。
しかし、勤怠管理システムを導入し、電子化することで、業務の効率化や人件費をデータ化できるといったメリットがあります。人件費をデータ化することによって、人材マネジメントの現状分析が容易になり、人件費削減にも取り組みやすくなります。
現在では、タブレット端末やスマートフォンから打刻が可能なシステムも多く存在しますので、自社の業務スタイルにあった、勤怠管理システムの導入を検討してみましょう。
・書類の保管
社内で保管される書類の量は年々増え続けていくばかりです。実際に、ペーパーレス化を導入するにあたって、特に難しいのが、「社内に溜まった過去の書類の電子化」ではないでしょうか。
とはいえ、書類の数が増えるにつれて、保管スペースのコストと、紛失・情報漏洩のリスクは高まります。また、膨大な書類の中から、探している書類を見つけるのは手間がかかるでしょう。
書類を電子化することにより、紙媒体特有のデメリットがすべて解消されます。クラウドスペースを活用すれば、膨大な書類を管理することが可能です。検索機能を使って書類を探したり、書類をほかの従業員と共有したりと、業務の効率化が期待できます。

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電子化を進めるのに必要な2つの準備
続いて、自社の仕事・作業の電子化を進めるために必要な準備を紹介します。電子化の導入を決めたら、以下の準備から取り組んでいきましょう。
① ツールの導入
ペーパーレス化を進めるためには、当然のことながら、紙の代替となるツールの導入が必要です。これまでファイルや本棚を活用して保管していた書類を、すべて電子化して使用・管理するのですから、「ハードウェア」と「クラウドストレージ」の2つは欠かせないでしょう。
まずは、仕事・作業を電子化するための端末「ハードウェア」を準備します。普段から使用しているパソコンをそのまま使うこともできますが、ペーパーレス化にもっとも適しているのは、タブレット端末です。
タブレット端末では、書類をスキャンしてデジタル化するためのアプリや、デジタル化した書類に直接手書きで記入ができるアプリなど、ペーパーレス化を円滑に進める機能が揃っています。
そして、ペーパーレス化は、「クラウドストレージ」を導入することで、さらに便利になります。従来では、会社で個人が使用するパソコンのハードディスクドライブに書類を保存していました。しかし、この方法では「他のデバイスからアクセスができない」「上司や同僚との書類の共有が煩雑である」といったデメリットが浮上してしまいます。
ハードディスクドライブの代わりに、アップロードされた書類を会社内で自由に閲覧・管理可能な「クラウドストレージ」の導入がおすすめです。
② 社内ルールの構築
会社の文書をすべて電子化するにあたっては、社内での書類保存・管理方法に関するルールの構築が重要です。ペーパーレス化を円滑に進める、そして業務を効率化するためにも、以下の項目について、社内でルールを構築し、統一を図りましょう。
・書類やファイル名のつけ方
・書類やファイルの保存場所
・ファイルの保存方法(社内のサーバー、クラウドストレージなど)
細かいことではありますが、これらのルールを事前にしっかりと社内で共有しておくことで、ペーパーレス化のメリットを最大限に生かすことができます。

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ペーパーレス化で、業務の効率化を!
一見取り掛かるのが難しいように見えるペーパーレス化ですが、普段行っている業務をひとつずつ見ていくと、ほとんどの文書や業務は電子化が可能です。
ペーパーレス化には、導入するツールや準備など、初期は手間がかかりますが、一度定着してしまえば、業務効率の向上やコスト削減など、大きなメリットが期待できます。社内にある書類の山をすべて電子化することを目標に、できるところから、ツールの導入やルールの構築など、準備を進めていきましょう。
参考:
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/02.htm
https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/01.htm
https://www.jiima.or.jp/wp-content/uploads/policy/denshikeiyaku_guideline_201703.pdf
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/190531_1.pdf
・本記事の内容は、公開日時点の情報をもとに作成しています。
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