
公開日:2020.09.25 | 更新日:2021.03.16
イノベーションの創出プロセスと組織づくりのポイント
企業の発展に欠かせない「イノベーション」。その重要性は理解していても、実際にイノベーションをどのように創出していけばいいのかというのは、どの企業にとっても難しいところでしょう。また、イノベーションの創出プロセスを理解することに加えて、イノベーションを生み出しやすい組織体制を整えていくことも、企業にとっては重要です。
本記事では、イノベーションの創出プロセスと、画期的なイノベーション創出のための組織づくりのポイントを紹介します。
イノベーションの重要性
消費者のニーズが多様化する今の世の中において、既存のビジネスを続行していくだけでは、競争に打ち勝つことが難しくなっています。今の時代を生き抜くためには、イノベーションを通して、新たな商品やサービスを生み出し、時代の激しい変化に対応することが必要不可欠といえます。
また、イノベーションは、新たな生産方法を生み出すなど、業務の効率化も実現します。イノベーションによる業務の効率化は、生産性の向上やコストの削減など、企業にとって大きなメリットとなります。
以上の2点を踏まえて、イノベーションは、社会的視点からも、経営の視点からも、重要な役割を果たしていることが分かります。

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イノベーションの創出プロセス
イノベーションの重要性を理解するとともに、把握しておきたいのが、イノベーションの創出プロセスです。ここでは、イノベーションを創出するまでのプロセスを、詳しくご紹介していきます。
プロセス① 課題の把握と調査
どの時代においても、イノベーション創出のきっかけとなるのは「課題」です。現状を分析し、目標を達成するための課題を明確に把握することが、画期的なイノベーションを可能にします。
イノベーションのアイデアを創出する前に、できるだけ多くの情報を集め、自社の現状と課題を明確にしておきましょう。自社のデータや従業員の意見を収集することはもちろん、消費者向けのアンケートなど、客観的なデータをもとに、自社が取り組むべき課題を浮き彫りにすることも重要です。
プロセス② アイデア創出
分析や調査を通して課題の把握ができたら、次はその課題を解決するためのアイデアの創出を行います。
アイデア創出の段階では、従業員や消費者から出るアイデアに対して、オープンな姿勢でいることが大切です。マインドマップなどのツールを活用して、スタッフ一人ひとりの意見をしっかりと目に見える形で書き出してみましょう。どんなに未熟な意見でも、それをもとに画期的なアイデアが派生する可能性は十分にあります。
アイデアが集まったら、グループ分けをしたり、順番を入れ替えたりして、アイデアの整理を行いましょう。アイデアを整理することで、全体像が見えるようになり、優先度の高いアイデアを把握できるようになります。
プロセス③ 実現性検証
続いて、実際にアイデアを形にしたら、実現性の検証を行います。マイルストーンをできるだけ細かく設定し、具体的にどこまで実現できたのか、現状を把握しやすいようにしておきましょう。
また、目的達成に向けて進んでいく中で、発生した問題点や改善点などはしっかりと記録し、次のステップへと生かすことも大切です。

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イノベーションを生み出しやすくする組織づくりのポイント
イノベーションを創出するきっかけの多くは、課題にあります。しかし、どんなに課題が明確でも、組織にイノベーションの創出体制が整っていなければ、画期的なイノベーションを生み出すことは難しいでしょう。
そこで、イノベーションを生み出しやすくする組織づくりのポイントについて、見ていきましょう。
ポイント① 組織一丸となって取り組む
企業のトップ層が全力で取り組んでも、他の従業員のモチベーションが低ければ、イノベーション実現は難しいといえます。
イノベーションを創出するためには、従業員一人ひとりが、イノベーションの重要性を理解し、「自分がイノベーションをおこす当事者である」という自覚を持っていることが重要です。
ポイント② アイデア出しできる環境の構築
イノベーションの創出には、「課題」と「課題を解決するためのアイデア」が欠かせません。自社の従業員は、スタッフの一員であるとともに、自社サービス・商品を一番よく知るユーザーでもあります。そんなスタッフから湧き上がる疑問やアイデアをヒアリングする機会は、逃さないようにしなければいけません。
そのためには、スタッフが上司や同僚と気軽にアイデアをシェアすることができる社内環境づくりが重要です。スタッフ同士の意見交換やコミュニケーションを推奨するチャットスペースの設置や、匿名で意見を投稿できる目安箱の設置など、従業員がアイデアを気軽に出せる環境を整えましょう。

イノベーションの創出方法
企業が画期的なイノベーションを創出するために、整えるべき「社内環境づくり」について、さらに詳しく見ていきましょう。
・専門部署を置く
イノベーションは、企業にとって重要な役割を果たします。ですので、他の業務と並行して行うのではなく、イノベーションの創出を担当する専門部署を設置することが望ましいといえます。プロジェクトのように、チームで専門的に取り組むことで、短期間で成果を出しやすくなるといったメリットもあります。
・アイデア創出の時間を確保
イノベーションに向けたアイデアは、簡単に思い浮かぶものではありません。だからこそ、通常の業務時間とは別に、アイデア創出のためだけの時間を確保することが望ましいでしょう。
例えば、「明日のミーティングまでに、アイデアを考えておいて」と従業員任せにするのではなく、業務時間内にアイデア創出の時間を確保することで、より多くの従業員からアイデアが出るようになるでしょう。
素晴らしいアイデアは、他の業務で忙しいときに、簡単に浮かぶものではありません。アイデア創出は、企業にとって他の業務と同等に重要なものですので、アイデア創出のために時間を有効活用していきましょう。
・社内コンペの開催やインセンティブの設計
イノベーション創出に向けて、アイデアを社内公募で集めるといった方法もあります。コンペ形式で募集をかけ、スタッフから新企画やアイデアを募集するのもいいでしょう。
そこで出たアイデアを評価し、優れたアイデアを出した従業員には賞金の支給を行うなど、従業員がやる気を高めやすい環境を整えることをおすすめします。
・オープンイノベーション
イノベーションに必要な知識や技術を外部から取り入れる方法「オープンイノベーション」が近年では高い人気を集めています。自社の持つ人材や知識を超えた可能性があるオープンイノベーションは、企業にとってメリットが大きいのでおすすめです。
ただし、「オープンイノベーションを実施すること」が目的になってしまうと、成果につながりにくいので、注意が必要です。オープンイノベーションを実施する場合は、しっかりと目的を定めてから、その目的を達成するための手段として活用していきましょう。
オープンイノベーションについて、詳しくは以下の記事をご一読ください。

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イノベーション創出に向けた組織づくりを!
本記事では、企業にとって重要である「イノベーション」を創出するための組織づくりの方法について紹介しました。画期的なイノベーションを創出するためには、イノベーション創出のプロセスを把握することはもちろん、アイデアを出しやすくする環境づくりといった、組織体制を整えることも欠かせません。
組織一丸となって、イノベーション創出しやすい組織づくりを目指していきましょう。
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* 2020年9月時点
** 2020年6月時点
参考:
https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h28/hakusho/h29/html/n1113000.html
https://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je18/h03-02.html
https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/file/service/pdf/436_1.pdf
https://www.nedo.go.jp/content/100918466.pdf
・本記事の内容は、公開日時点の情報をもとに作成しています。
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