
公開日:2020.10.02 | 更新日:2021.03.16
テレワーク・在宅勤務に有利なおすすめの資格とは?
働き方の多様化が叫ばれる中、通勤時間ゼロ、勤務時間フリーのテレワークや在宅勤務に憧れる人も多いことでしょう。テレワークは、総務省が推進する働き方の1つでもあることから、今後ますます人気が高まる働き方と考えられています。
しかしながら、人気が高まるにつれ、仕事を獲得する難易度も上がります。特にフリーランスの人の場合、テレワークを開始したけれども、仕事が受注できず、悩んでいるテレワーカーも多くいるのが現状です。本記事では、企業人やフリーランスとして、テレワークや在宅勤務をする際に有利になる、おすすめの資格についてご紹介します。
テレワーク・在宅勤務の基本的な働き方
テレワークや在宅勤務は、ワーカーの立場によって、大きく以下の2つのタイプに分けられます。
① 企業に所属している
1つ目は、企業に所属しながら、勤務地のみが自宅やサテライトオフィスになるテレワーク・在宅勤務のパターンです。新型コロナウイルス感染症の影響で増えたテレワークや在宅ワークは、こちらのタイプといえます。さまざまなことをオンラインで行うことが必要になるため、働き方の大幅な変更が必要ですが、基本的にはこれまで行っていた仕事内容を継続して行う場合が多いです。
② 企業に所属していない
もう1つのテレワークの形は、企業に所属せず、個人として仕事を受注するパターンです。個人事業主やフリーランス、最近話題のノマドワーカーなどがこちらのタイプといえます。このケースでは、個人が持つスキルに合わせて、仕事を受注します。仕事は自宅やカフェで行い、一般的には仕事時間にも縛られません。
前者であれば、苦手な仕事があった場合、企業や組織内のメンバーで補完し合い、仕事を進めることができます。そのため、これまでとは異なる特定の資格や技能はそこまで必要になりません。業務で必要になるビジネスツールの使い方を覚える程度で大丈夫でしょう。しかしながら、後者の形でテレワークや在宅勤務をする場合、仕事を受注するためには、テレワークや在宅勤務に適した資格や技能が非常に重要になってきます。もしそれらがないままでテレワークをしようとしても、仕事を受注することは簡単ではありません。

資格を取得するとテレワーク勤務に有利な理由
では、テレワークにはどうして資格取得が重要なのでしょうか。資格の取得がテレワーク勤務に有利な理由についてご紹介します。
① 仕事を受注しやすくなる
テレワーカーとして仕事を探す際は、企業や仕事斡旋会社の募集案件を見つけて応募します。しかし、昨今はテレワークブームともいえる現象が起こっているため、1つの仕事や案件に対して、多くの応募が発生します。企業は必要なスキルを持つ人材を見つけるため、関連する資格の有無を基準に候補者を絞り込みます。必要な資格や技能が不足している場合は、選考の対象にすらならないことが多くあるのです。
また、最終選考に残った際、仕事に関連のある資格や技能を所持している人材は企業の目にとまりやすく、仕事を受注しやすくなります。仕事を受注するためにも、希望する仕事に関連した資格を取得しておくことが望ましいといえます。
② 受注できる仕事の範囲が広がる
1つの専門性しか持っていない場合、その分野がAIや外国人人材などの代替資本で埋められてしまうと、仕事を失うことになりかねません。それに対して、複数の資格を持っていれば、幅広い仕事を受注できる可能性が高まります。1つの仕事がダメになっても、他の仕事で補完できるため、テレワークの安定性が増します。
昨今では、1つの専門性を極める以上に、複数の専門性を組み合わせたり、時代にマッチした技能を身につけたりした方がよいとの意見も多いのが現状です。ブームともいえるテレワークにおすすめの資格を取得することは、仕事の幅を拡げることにつながります。

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テレワーカーを目指す人におすすめの資格【事務系】
テレワーカーを目指す人におすすめの資格【事務系】について紹介します。
◆ 日商簿記検定
簿記とは、企業の経営活動を記録・計算・整理し、企業の経営成績と財政状況を明らかにするスキルです。簿記に精通していることを示す「日本商工会議所簿記検定」に合格することで、企業の経理や財務に関する仕事に携わることができます。日商簿記試験では、難易度によって3級から1級まで準備されていますので、まずは3級合格を目指して勉強するのがよいでしょう。
どの企業でも、決算や業績確認がありますので、日商簿記検定は比較的需要の多い資格です。事務系の資格の中でどの資格を取ろうか迷った場合には、まずは簿記検定の取得を検討してみてはいかがでしょうか。
◆ TOEIC
海外の会社と取引を行っている会社も多いことから、英語力を示すことのできるTOEICも、テレワークに人気の資格です。TOEICは、英語コミュニケーション能力を公正公平に評価する世界共通の基準で、翻訳や通訳会社はもちろん、外資系企業やインターナショナル企業において、特に重視されています。
TOEICは厳密にいえば資格ではなく、990点満点で示される英語力の評価です。しかし、昨今では、資格欄にTOEICスコアを記入することが一般的となっています。例えば、900点を超えるスコアを獲得できれば、英語関連の仕事の受注率が大幅に上昇しますので、英語を活用してテレワークをしたいと考えている人は、挑戦してみるとよいでしょう。

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テレワーカーを目指す人におすすめの資格【デザイン・クリエイティブ系】
テレワーカーを目指す人におすすめの資格【デザイン・クリエイティブ系】について紹介します。
◆ ウェブデザイン技能検定
ウェブデザインは、ウェブサイト(ホームページ)の制作やデザインを主に行う仕事です。ウェブデザイン分野は今後ますます需要が高まるだろうという認識のもと、専門性の高い人材を集めることが急務であることから、厚生労働省が管轄する国家試験「ウェブデザイン技能検定」が設けられました。
学科試験と実技試験による審査が行われ、難易度によって3級から1級までの3つの試験が準備されています。もっとも簡単な3級は合格率が70%程度と高い割合ですが、1級になると10%と高い難易度になります。
ウェブデザイン技能検定に合格することで、ホームページ制作やデジタルデザイン関連の仕事を受注しやすくなるため、ウェブデザインを活かしたテレワークに興味のある方は、ぜひ取得しておきたい資格です。
◆ カラーコーディネーター検定
カラーコーディネーター検定は、東京商工会議所が主催する色彩の知識に関する資格検定です。色の性質・特性など、色彩の知識を身につけることで相手をより引きつけることができることから、広告やWebデザインに携わるテレワーカーにおすすめの資格です。
カラーコーディネーター検定は、3級から1級まで3つの難易度に分かれており、3級では60〜70%の合格率であるものの、1級では30%程度と高い難易度となっています。カラーコーディネーター検定に合格することで、テレワークで人気のデザイン・クリエイティブ系の仕事が受注しやすくなるため、それらの分野で仕事をしていきたいと考えるテレワーカーは、ぜひ取得しておきたい資格です。

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テレワーカーを目指す人におすすめの資格【ハイクラス】
最後に、テレワークをする上で必須ではないけれども、持っているとテレワークライフがより充実する資格【ハイクラス】について紹介します。
◆ ファイナンシャルプランナー検定
ファイナンシャルプランナーは、ライフプランニングと資金計画、金融資産運用、タックスプランニング、リスク管理、不動産、相続・事業承継などの、個人のお金に関するアドバイスを行う仕事です。相手に応じたお金の使い方のアドバイスがメインであることから、テレワークとの相性もよく、昨今では、テレワークや在宅勤務のファイナンシャルプランナーが増えてきています。
ファイナンシャルプランナーとして働くためには、資格が必須というわけではありませんが、お金を扱う大切な仕事であることから、必要な資格取得が望まれます。ファイナンシャルプランナーの資格には2種類あり、国家資格として「FP技能士」の3級から1級、民間資格として日本FP協会が実施する「AFP」「CFP」があります。
仕事からプライベートまで幅広く活用できる資格のため、ファイナンシャルプランナーとしてテレワークをしたい人はもちろん、生活に役立つ知識を身につけたいと考える方にも人気の資格です。
◆ 公認会計士
会計監査のプロフェッショナルでもある公認会計士も、テレワークに人気の職業の1つです。先に紹介した簿記検定とは、財務状況を取り扱うという意味では似た資格ですが、公認会計士は、財務状況の計算や整理よりも企業の監査に主眼が置かれた仕事です。公認会計士は独立して開業できるほど専門性の高い職業のため、公認会計士の資格取得は難易度が高くなっていますが、テレワークで安定した収入を得たいと考える方は、挑戦してみるのもよいでしょう。
公認会計士になるには、国家資格である公認会計士試験にまずは合格し、2年以上の実務経験や会計教育研修機構が実施する実務補習を修了し、最後に修了考査に合格する必要があります。簡単に取得できる資格ではなく、長期的な見通しが必要な資格といえます。
しかし、公認会計士はテレワークの環境であっても、比較的大きな給料を得られる仕事でもありますので、安定したテレワーク・在宅勤務の仕事を得たいと考える方は、公認会計士の資格取得に取り組んでみるのもよいかもしれません。

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まとめ
新しいタイプの働き方として注目を集めるテレワークや在宅勤務ですが、継続して安定した収入を得るのは簡単ではありません。もし、フリーランスとして、テレワークや在宅勤務で仕事を続けていきたいと思うのであれば、先を見越し、資格取得に励むことも視野に入れるとよいでしょう。
参考:
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/telework/
https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping
https://www.iibc-global.org/toeic.html
https://www.webdesign.gr.jp/
https://www.kentei.org/color/
https://www.kinzai.or.jp/
https://www.jafp.or.jp/
https://jicpa.or.jp/
・本記事の内容は、公開日時点の情報をもとに作成しています。
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