
公開日:2020.10.08 | 更新日:2021.03.16
ニューノーマルで採用活動はどう変わる?採用活動の新たな形とは
新型コロナウイルス感染症により、私たちのオフィスでの日常は「ニューノーマル」なものへと変化をとげました。その影響は、企業の採用活動にまで及んでおり、従来のプロセスとは異なる、採用活動の新たな形が誕生しています。本記事では、ニューノーマル時代における採用の変化と、採用活動をオンライン化することのメリット・デメリットをご紹介します。
昨今の採用活動が抱える問題
新型コロナウイルス感染症の流行により、赤字を記録する会社や、倒産する会社が相次ぐ中、2021年度の新卒採用の現状を気にかけている人は多いでしょう。株式会社HR総研が2020年3月に実施したアンケートによると、7割近くの企業が「コロナによる新卒採用活動への影響」を危惧していることが明らかになっています。
しかし、採用予定数に目を向けてみると、意外にも、コロナ前の計画通りとする企業が目立ちます。「マイナビ2021年卒企業新卒採用予定調査」では、2021年度の新卒採用人数を前年並み、もしくはより多数を予定しているという企業が、文系・理系ともに7割越えという結果が出ています。
つまり、採用予定数は前年通りだが、採用時期や採用プロセスに大きな影響が出ているのが、コロナ禍の採用活動の現状といえます。企業は、感染リスクを削減した採用プロセスや、オンライン面接などを導入して、前年通りの応募者をこなしていくことが、昨今の課題といえるでしょう。

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ニューノーマル時代における採用の変化
ニューノーマル時代では、面接はもちろん、企業説明会やイベントにおいても、感染リスクの低減が最優先されます。実際に、withコロナ時代の新しい採用の形を3つ見ていきましょう。
① オンライン面談(Web面談)
多くの企業で、新型コロナウイルスの感染拡大によるテレワークが推奨されると同時に、さまざまな業務がオンライン化されています。採用前後に行う面談も、オンライン化が進んでいる業務のひとつといえます。
企業と応募者が、面接よりもフランクに話し合える機会となる面談は、とても重要な採用プロセスですが、外出自粛やテレワークが進む中、応募者を会社に集めるのは簡単ではありません。オンライン面談なら、感染リスクを低減できることはもちろん、スムーズに多くの募集者と面談をすることが可能となります。
② リモート採用
これまで対面で行うことが当たり前であった面談や採用面接でさえも、オンラインへとシフトしつつあります。実際に顔を合わせることなく、内定が出ることも、ニューノーマル時代では、そう珍しくはありません。
オンライン面談・面接をするにあたっては、『Zoomミーティング』や『Skype』などの無料コミュニケーションツールが人気です。普段テレワークで導入しているツールを、オンライン面談・面接にもそのまま活用できるので、膨大な初期費用や準備期間が必要ないことがメリットでしょう。
③ スカウティング
採用活動といえば、応募者が企業にアプローチをするのが一般的ですが、ニューノーマル時代では、企業側から優秀な学生に歩み寄る、スカウティングが広がりを見せています。
新型コロナウイルスの感染拡大により、企業説明会やセミナーが多く中止となったことから、学生との接点を求めている企業が多いのだと考えられます。

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採用活動をオンライン化する3つのメリット
withコロナ生活の長期化により、採用プロセスのオンライン化を検討している企業は多いでしょう。そこで、実際に導入する前に知っておきたい、オンライン化のメリットとデメリットをご紹介します。まず、オンライン化の3つのメリットから見ていきましょう。
メリット① 時間と費用の削減
採用活動をオンライン化することにより、費用を削減しつつ、よりスムーズに採用のプロセスを進めることが可能になります。
対面の面接では、募集人数にともなった面接会場費や人件費などといった費用がかかります。さらに、地方から面接に参加する応募者に関しては、交通費や宿泊費も支給するケースもありました。
しかし、オンライン面接の場合、インターネット環境と面接官さえ揃えば、面接をすることが可能です。また、面接会場の準備にかかる時間の削減にもつながります。
メリット② ハードルが下がり、ターゲットが拡大
当然のことながら、オンライン面接では、応募者が面接会場へと出向く必要がありません。それにより、従来では、日程や居住地域の関係で参加が困難であった応募者とも、接点を持つことができるようになります。
また、選考前の面談や一次面接をオンライン化することで、応募者の心理的なハードルが下がり、応募してもらいやすくなります。これまで、応募の段階で逃していた優秀な人材を、引き留めることができるのは、企業にとって大きなメリットではないでしょうか。
メリット③ 今まで以上に面接の数をこなせる
従来の面接と比べ、会場の準備や、当日の応募者への対応などにかかる時間を大幅に削減できるオンライン面接では、同じ時間で、より多くの応募者と関わることが可能です。
これまで、「選考には時間がかかるから…」と、応募者数を少なく設定せざるを得なかった企業でも、オンライン化を進めれば、より多くの優秀な応募者と会話をするチャンスを獲得できるのです。

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採用活動をオンライン化するにあたっての2つの課題
続いて、採用プロセスをオンライン化することによって生じる2つの課題をご紹介します。メリットとデメリットを照らし合わせて、導入の有無を検討しましょう。
課題① ミスコミュニケーションにつながる
離れていながらも、お互いの顔を見ながら会話をすることができるオンライン面接ですが、やはり対面での面接と比べると、ミスコミュニケーションが起こりやすいというデメリットがあります。
オンライン面接では、画質が悪かったり、音がずれて聞こえてしまったりと、お互いの表情や雰囲気が感じ取りにくい傾向があります。ほかにも、対面でのコミュニケーションと比べて、上手に間を取ることや、身振り・手振りを使って伝えることも難しいでしょう。
オンライン面接では、双方が、ミスコミュニケーションが起こりやすいということを理解し、しっかりと言葉で伝える姿勢を見せるなど、お互いに歩み寄ることが大切です。
課題② 通信トラブルが起こりえる
Web会議ツールを利用したことがある人なら、誰しも一度は通信トラブルに見舞われたことがあるのではないでしょうか? 上司や同僚との日常的なミーティングですら、「音が聞こえない」「電波が弱い」となどといったトラブルはとても不安に感じるものです。
特に面接では、応募者からすると、たった一度きりのチャンスですので、企業側のミスによる通信トラブルは絶対に回避しなければなりません。オンライン面接前は、インターネット環境を確認し、テストを行うといった対策が必要でしょう。また、不測の通信トラブルに備えて、通信トラブル発生時の対処手順を用意し、応募者と共有しておくことが理想的です。

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オンライン化でスムーズな採用活動を!
ニューノーマル時代において、採用活動がどう変化しているのか、そしてオンライン化するメリット・デメリットを理解できたでしょうか。
採用活動のオンライン化は、新型コロナウイルス感染症対策として効果的であることはもちろん、時間と費用の削減などの、多くのメリットが存在します。ニューノーマル時代への突入をきっかけに、採用活動のオンライン化を検討してみてはいかがでしょうか。
参考:
https://hr-souken.jp/research/942/
https://www.mynavi.jp/news/2020/03/post_22810.html
https://www.mext.go.jp/content/20200313-mxt_kouhou01-000004520_2.pdf
・本記事の内容は、公開日時点の情報をもとに作成しています。
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