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2020.05.20

WeWork なら、オンラインでも新しい気付きを得られる。【knowe’ll第2弾】ダイバーシティ&インクルージョン

EVENT REPORTCOMMUNITYコミュニティ形成

WeWork では、新型コロナウイルスの影響で、働き方が大きく変化し、リアルで人と人が接触する機会が限られた場合においても、オンラインイベントを通じて、新たな情報を提供しています。最近では、WeWork 内で興味関心の似ているメンバーが集う、クラブ活動をきっかけに、オンラインイベントの開催が決定することも少なくありません。
ダイバーシティをテーマに行われた「WeWork Diversity Project knowe’ll Pride of WE〜ダイバーシティ&インクルージョン」も、まさにクラブ活動から生まれたイベントの一つです。
本イベントは、多様性を理解し、誰もが働きやすい社会を目指すことを目的に開催しているシリーズイベント「Knowe’ll」の第2弾として行われ、ゲストスピーカーにフェンシング元日本代表・トランスジェンダーの杉山文野さんを迎え、ご自身の経験からLGBTQへの理解促進、ビジネスとダイバーシティの関わりなどについて話していただきました。

取材:Innovation Formula実行委員会(MGT田口 雅典、稲垣 章)

幼少期に芽生えた違和感

現在は「東京レインボープライド」というLGBTQ理解促進のパレード運営など、自身がトランスジェンダーであることを公表して活動している杉山氏。幼少期からさまざまな悩みを抱えたまま、苦しい日々を送っていました。身近にLGBTQであることをオープンにして生きている大人がいなかったこともあり、心と体の性の不一致をうまく昇華して生きるロールモデルが見つからず「このまま大人になることはできないと思っていました」と当時を振り返ります。

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カミングアウト。「初めてこの世に生まれたような感覚」

杉山氏の人生に転機が訪れたのは、高校生の時。あまりの生きづらさに、精神的に追い詰められ、ありのままを友人に話した時でした。それを黙って聞いていたその友達は「話してくれてありがとう。性別がどうであれ文野は文野だよ」と一言。この言葉に救われ、少しずつ周りにもカミングアウトできるようになったといいます。

しかし、当時はまだLGBTQについて社会の理解も乏しく、ことあるごとに性別を問われる日本での生活に限界を感じ、海外へ飛び出します。ところがさまざまな国をさまよったあげく、「様々な場所で“He or She?”と性別を問われ、どこまで行っても自分から逃れることはできないと悟りました。次第に、自分が今いる場所を生きやすくしていくことが大事だと思うようになりました

セクシュアリティはグラデーション

性というものは単純ではなく、さまざまな要素が関係しています。大きく分けると3つ(+1)の要素の組み合わせで理解されている、と杉山氏は説明します。
社会一般で「女性」「男性」と呼ばれる人がいる一方で、LGBTQ(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー)と呼ばれる人々がいます。
しかし、実際は、それぞれ決まり切ったものではなく、次のようなセクシュアリティを持つ人々もいる、と杉山氏は説明し、「捉え方はグラデーションのように多様なもの」と言います。

Questioning:心の性と魅力を感じる性が定まっていない人
Asexual:他者に対して恋愛感情や性的魅力を感じない人
Pansexal:全ての性の人に魅力を感じる人
Xgender:心の性が男女どちらにも当てはまらない人

最近ではSOGI(Sexual Orientation and Gender Identity)(ソジ:性的指向と性自認)という言葉が国連や国会など、公の場で使われ始めています。LGBTQは性的マイノリティーの人々を指す言葉に対して、SOGIは全ての人々の性的指向と性自認を指している点に違いがあります。一部のマイノリティーではなく、全ての人が考えるべき課題であるという認識が、その言葉に見て取れる言葉として杉山氏は注目します

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LGBTQの割合は5~8%

「性的マイノリティー」など一般に少数派と見られているLGBTQですが、イベント参加者から驚きの声が多かったのはLGBTQの出現率です。その数値は5~8%と言われています。「少ないのでは?」と感じますが、これは左利きやAB型の割合とほぼ同じ。このことから「決して少数派ではない」ことが分かります。

企業で進む取り組み「LGBTQマーケット開拓」

こうして一定の数を占めるにも関わらず、社会の制度やサービスのほとんどはLGBTQを考慮に入れていません。それが、知らず当事者に疎外感を与えることにつながっています。ただ、企業としてLGBTQへの理解を示す活動を行っているとなれば、そこに親近感やロイヤルティを感じるのは当然です。いわばLGBTQマーケティングです
こうした動きは、徐々に広がりを見せています。
例えばウェディング業界やジュエリー業界などでは、同性のカップルがポスターに起用されたり、アパレルブランドが、店舗を飾る巨大なロゴのサイネージを、LGBTQの象徴であるレインボーカラーにしてメッセージを発信したり。また、大手キャリアが携帯電話の料金プランで、家族だと思う人なら、だれでも家族割を適用できるサービスを始めたという事例もあります

海外、行政の取り組み

地方自治体では、コミュニティスペースや議員連盟などで取り組みが進んだり、東京都でもオリンピック憲章に合わせてLGBTQの差別禁止を盛り込んだ人権尊重条例の制定がシェアされた他、杉山氏に関係する動きもシェアされました。

2015年に渋谷区で「男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」、通称「同性パートナーシップ条例」が日本で初めてスタートしました。画期的な条例としてさまざまな報道があったのでご存じの方も多いでしょう。この条例をリードしたのは渋谷区長の長谷部 健氏。長谷部氏は、この条例が制定される15年以上前から、杉山氏と「グリーンバード」というゴミ拾い活動をする団体で交流がありました。
杉山氏や周りに集まる同じ悩みを抱える人たちを見て、その存在に気付かされた長谷部氏は、やがて「何かできないか」と考えるようになり、長い年月をかけて現在のパートナーシップ制度施行に至ったといいます。このムーブメントは、現在では47の地方自治体に広がりを見せました。

文部科学省も動いています。LGBTQの生徒に配慮した教育現場を模索するための調査を行ったり、厚労省ではパワハラ関連法案にソジハラ(SOGIハラスメント)やアウティング(他人のセクシュアリティを許可なく他の人に公表すること)も盛り込まれるなど、企業の対応が求められることになりました。

杉山氏の代表的な活動といえば「東京レインボープライド」というパレードが挙げられます。これは、1970年にアメリカで始まったもので「自分のセクシュアリティに誇りを持って生きていこう」というメッセージが込められています。参加者はLGBTQ当事者だけではなく、ally(アライ:性的マイノリティーに理解がある人)やその家族など、誰でも参加できるため大いに盛り上がり、2019年には20万人を超える参加者がありました。企業の賛同も相次ぎ、コース上はいたるところにシンボルであるレインボーカラーがあふれました。今年はコロナウイルスの感染防止のため、パレードは中止となりましたが「#おうちでプライド」をキーワードにゲストを迎えてオンラインイベントが開催されました。

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ウェルカミングアウト

「性的マイノリティーであるかどうか見ただけでは分かりません。しかし、LGBTQへの肯定的な態度を表すだけで、身近にいる当事者が安心できる環境がつくれるのではないでしょうか。1日1ウェルカミングアウト(カミングアウトを歓迎する雰囲気づくり)を心に留めて暮らしていただければな、と思います」杉山氏は、こうプレゼンテーションを結びました。

新たな価値観との出会い

今回のイベントに参加された方は、スピーチを受け、「日本でもLGBTQに対する認識が変わってきているが、今後どうなると見ているか」や、「カミングアウトした時のご両親の反応はどのようなものだったか」といった質問が上がりました。

普段の生活の中では、なかなか聞くことの出来ない体験談や、価値観との出会いがあるのが、WeWork のイベントの魅力。WeWork のメンバーであれば、毎日のように開催されるイベントに、無料で参加可能な点や、イベントの開催も無料で出来るという点は、オンラインイベントにおいても、変わらず感じていただける、コミュニティ参加のメリットです。また、イベント中に質問等があった場合も、チャット機能を使ってコミュニケーションがとれる事で、対面でのイベントよりも、気軽に声を上げることが出来るのは、オンラインイベントならではの長所と言えます

WeWork は今後も、様々なトピックのオンラインイベントを開催し、コミュニティの活性化を目指します。

杉⼭⽂野氏 経歴
1981年東京⽣まれ。フェンシング元⼥⼦⽇本代表。トランスジェンダー。早稲⽥⼤学⼤学院教育学研究科修⼠課程修了。2年間のバックパッカー⽣活で世界約50カ国と南極を放浪。⽇本最⼤級のLGBTQプライドパレードである特定⾮営利活動法⼈東京レインボープライド共同代表理事や、渋⾕区の同性パートナーシップ条例制定に関わり、渋⾕区男⼥平等・多様性社会推進会議委員も務める。現在は⼀児の⽗として⼦育てに取り組む。

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