WeWork Japan

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公開日:2019.11.22 | 更新日:2020.06.18

【Open Innovation Days】1ヶ月のWeWork トライアルで得られたイノベーション効果

イベントレポートイノベーション創出コミュニティ形成

WeWork Japanは、株式会社サムライインキュベートとの共催で、2019年10月にオープンイノベーションを促進するためのトライアルキャンペーン、「Open Innovation Days」(OID)を開催しました。企業内でイノベーション創出に関わる担当者や、大企業との連携を目指すスタートアップを対象とした本キャンペーンでは、参加者は1カ月間、WeWork(ウィーワーク) を無料で利用、同時にサムライインキュベートによるメンタリングサポートを受けてイノベーションの創出に挑みました。

10月25日には、活動の総括としてファイナルピッチを実施し、チャレンジした各参加者が活動内容や成果を発表しました。

WeWorkを舞台に展開された試み「Open Innovation Days」とは

WeWork Japanと株式会社サムライインキュベートは、オープンイノベーションのトライアルキャンペーンとして「Open Innovation Days」(OID)を共催。

応募対象は「イノベーション創出に関わる企業経営者、新規事業部、マーケティング部のビジネスパーソン、大企業との連携を目指すスタートアップのビジネスパーソン」など。当選した参加者には9月30日開催のキックオフセッション(説明会、オープンイノベーションレクチャー、ミートアップ)後に、10月1日〜31日の1ヶ月、WeWork のスペース(WeWork オーシャンゲートみなとみらい、もしくはWeWork 御堂筋フロンティア)を無料トライアルにて利用いただきました。

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地球規模に革新的アイデアを生み出してほしい

当日は、会場となった WeWork オーシャンゲートみなとみらいには、関係者だけでなく、一般観覧者も含めた多くの方々が集まりました。

OIDプログラム参加企業によるファイナルピッチに登壇したのは、合計6名。各自5分間のプレゼンテーションを行ったのち、審査員からの質疑応答がありました。厳正な審査の上、優勝者2名と、来場者投票によるオーディエンス賞が選ばれました。

審査員を務めたのはサムライインキュベートの宿輪大地氏と、WeWork Japan コミュニティディレクターのアンドリュー・マンカス。プレゼン開始に当たり、両名はそれぞれ次のように述べました。

「WeWork という素晴らしいコミュニティを使って、今回のOIDプログラムをご一緒できたことをうれしく思います。かなり個性的なメンバーが集まっているので、本日のファイナルピッチも楽しみにしています」(宿輪氏)

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「参加した皆さんが“イノベーション創出”について考え、今後の日本、ひいては地球規模に革新的アイデアを生み出す——。OIDの意義はそこにあります。ピッチの審査結果よりもまず、1カ月の皆さんの頑張りに拍手を送りたいと思います。そしてこの先の活動も、応援していきたいと強く感じています」(アンドリュー)

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傘のシェア事業を広めていくための仲間づくりをWeWorkで!(Nature Innovation Group)

優勝者には、株式会社Nature Innovation Groupの福田和博氏、そして株式会社ふんどし部の星野雄三氏が選ばれました。

Nature Innovation Groupは2018年12月、1日70円で傘を使用できる傘のシェアリングサービス「アイカサ」をリリースしました。LINEアプリから「アイカサスポット」を探し、目的の場所で傘を借りたら、QRコードの読み取りによって傘のロックを解除。借りた傘は他のアイカサスポットに返却してもOKです。すでに500箇所で7000本の傘シェアが始まっているようです。

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OID参加の目的は「みなとみらいエリアでアイカサのことを知ってもらうため」。そして「傘に関する新たな課題を解決する新規事業の仲間づくりのため」。 期間中は、毎日WeWork オーシャンゲートみなとみらいに通い、25社以上にアイカサを紹介。さらに、WeWork のアプリを通じて大企業との接点をつくりました。

これらの活動で出会った多くの方と話をしていく中、会社の「放置傘」(1本処分するのにCO2を692グラム排出)が問題視されていることに改めて気づいた福田氏は、プログラム期間中「放置傘の再活用ビジネス」を検討。同社の巡回スタッフが導入企業の放置傘を無料で回収し、リユース・リサイクルすることで「企業におけるCO2排出権がビジネスになる」というアイデアに至りました。

「この1ヶ月間 WeWork に通い、充実した日々を送れました。世の中を何とかしたい—そういうふうに目的意識を持って活動する企業や起業家にとって、主体的行動を促してくれる WeWork は、最高のビジネス環境だと思います」(福田氏)

WeWorkのコミュニティを通じて「筋肉学習サービス」の可能性を検証(株式会社ふんどし部)

もう一人の優勝者であるふんどし部の星野氏は、運動指導者としての顔も持っています。東京大学大学院総合文化研究科を卒業後、ふんどしの製造・販売会社として同社を設立。さらに同社が行うユニークなビジネスがソーシャルフィットネス事業「バディトレ」です。

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仲間と共に鍛え合うことをコンセプトに置くバディトレのプログラムでは、チームあるいはマンツーマンによるトレーニング、トレーナーが指導する食事管理アドバイスを通して、目標達成や知識習得ばかりではなく、共に取り組む中で、コミュニティ形成の効果も期待できるといいます。

さらに星野氏は「職場のみんなが自分の課題を共有しながら、30分間という限られた時間で筋トレによるコ・クリエーションを行う」というワークショップ「筋肉学習」を開発。今回のOIDでは、 WeWork コミュニティで「筋肉学習」の効果を共有しました。

今回の検証を通じて「筋肉学習はユーザーによってニーズが異なる」という気付きを得た星野氏。運動をすれば、食事を改善すれば、人は変われる——。それが分かっていてもなかなか継続できないのは「1人では変われない、1人では続けられないため」だと課題を整理するとともに、「オフィスでシェアするフィットネス――筋肉学習(Muscle learning)入門」という事業アイデアにたどり着いたといいます。

「人生100年時代、チームでどう学習するか。チームでどうフィットネスをしていくか。 WeWork のようなコミュニティでこうした取り組みを取り入れ、集中力やパフォーマンスを上げる方法を実証・検証を続けたい」と星野氏はコメントし、プレゼンを終えました。

1ヶ月間で2企業とのコラボレーションが決定!?歯科業界に新たなソリューションを提案(株式会社ジェニシス)

来場者投票のオーディエンス賞に選ばれたのは、株式会社ジェニシスのデンタル事業営業課の信田学氏です。

歯科予約管理・経営支援システム「DentNet」を自社開発した同社。歯科業界にはITで解決できる課題が山積しているのに未着手のままだといいます。しかし、すでに世の中にあるITソリューションを歯科医院に使ってもらうだけで即効果を発揮するケースもある、と考える信田氏。

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そこで信田氏らのチームは、小規模歯科医院向けに特化したSNSメッセージングツールを開発し、11月末のリリースを控えています。OIDには、歯科業界に新しいソリューション提案を行う社内スタートアップチームとして参加し、 WeWork の活動の中で2企業とのコラボレーションも決まりました。

「自社開発だけにこだわっているわけではなく、課題解決のための既存ソリューションも歯科業界のためにマッチアップしていきたい。最終的には小規模の専用機器メーカーなどもご参画いただけるような、歯科業界最大のITプラットフォームを提供し、業界構造を変えていきたい」(信田氏)

WeWorkの多様なコミュニティを通じて新規事業のニーズを発掘したい(株式会社ワントゥーテン、自然電力株式会社、株式会社ニット)

イノベーティブな活動の報告はまだまだ続きます。

クリエイティブスタジオ・株式会社ワントゥーテンの中間じゅん氏は「2025年までに5兆円市場に拡大する」と言われている女性のためのテクノロジー活用「Femtech(フェムテック)」(Female×Technology)をテーマに活動中です。

OIDには事業化に際する協働パートナー探しのために参加。「世界人口の半分を占める女性に対し、まずは社会に足りていないヘルステックの領域を国内に拡げていきたい。WeWork には新しい挑戦をサポートし意見をいただける仲間がたくさんいて、とてもオープンなコミュニティでした」(中間氏)。と、WeWork で得た効果の実感を語りました。

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自然エネルギー発電所の発電事業を行う自然電力株式会社の前原充宏氏は、「自然エネルギー100%の世界を共につくってくれる方、私たちに共感していただける方を探すため」にOIDに参加しました。

WeWork のトライアル活用でパートナーを見つけ、実際のアクションも起こっていると言います。「自然エネルギーに関する発電事業に限らず、青い地球を未来につなぐためのパートナーを探し、ワンチームを結成したい。今回のOIDでは、まさしく「共に」「創る」ためのよい機会と場所を提供していただきました」(前原氏)。

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最後は、株式会社ニットの西出裕貴氏と森勝宣氏。両氏は、「その場にいる人たちの情報を使うことができる情報プラットフォーム」として「REALTIME」を提案。

すでに400名以上のリモートワーカーネットワークを持っており、今後はリモートワーカーのマネジメントに寄与する人材活用プラットフォームによって、BtoB、BtoC、そしてBtoG(Government)へもビジネス拡大を見込んでいると語ります。

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こうしてファイナルピッチのプレゼンテーションは終了。最後に、この日のイベントのファシリテーターを務めたWeWork Japanのブランドマーケティングマネージャー田岡 凌は、OID全体の総評・総括として、「1ヶ月間という短い期間でしたが、次のアクションにつながるような発見があったと思います。引き続き WeWork と関わっていただきながら、共にこのコミュニティを活性化していけたらうれしいです」とまとめました。

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【オープンイノベーション事例】 WeWorkだからこそ実現!QUOカードとサムライパートナーズによるコラボレーション

今回のイベントレポートでお伝えしたように、 WeWork では入居企業同士のコラボレーションが日々行われています。テクノロジーが急速に変化していく中で新たなビジネス価値を生み出す為には、イノベーションの創出が大きなカギとなるでしょう。業種・業界が異なる多様なコミュニティを活用して、新たな挑戦に挑みませんか?

まずはお気軽に WeWork の見学ツアーにお越しください!